摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
母親カウンセリングで多くのお母様たちにお会いしています。
お母様のみが受講される「母親カウンセリング」。
全体の過半数が母親カウンセリングです。
自分の母とも重なりますが、
それ以上に重なるのは「家」の動きです。
両方に挟まれて、大変なんだなぁ・・・という反省を込めた想いが湧き上がってきます。
高齢者の介護だったり、
高齢者を施設に入れるか入れないかの選択を迫られたり
家族の誰かが、大きなケガをしたり
家族の誰かが、仕事が上手くいかなくなったり
家族の誰かが、病気になったり・・・・etc.
「摂食障害の娘がいるのに、どうして!?」と
叫びたくなる場面は、とても頻繁にありますよね。。。
さらに、よくあるタイミングは、お父様の定年退職です。
年齢的にも、20代女性の摂食障害だと、ちょうと重なるのです。
お父様の定年退職の時期と、
社会復帰がなかなか上手くいかない摂食障害のお嬢様。
その2人の間に挟まって、お母様がどうにもならなくなってしまう。。。
難しいタイミングです。
でも、そこが変わるタイミングにもなり得るのです!
私が完全休養のタイミングで、父が退職しました。
すでに60歳を過ぎていましたが、
零細企業だったため、数年は経過してから退職しました。
私は、自分勝手な意見ながら、「私が働けるようになるまで、仕事を辞めないで!」と言っていました。
でも、父は退職。
とてもとても不安でした。
この先、どうなるんだろう?
働くということ
退職するということ
いろんなことを考えさせられました。
でも、母が先にふっ切れてくれました。
お金の計算をして、しばらくは暮らしていけることを教えてくれたのも母でした。
何もしなくていい、今は休めばいい、と言ってくれたのも母でした。
だから、私もふっ切れることが出来たのです。
働き方をずーーっと見ていると、
「通う」という働き方が、嫌でした。
誰かに「使われる」というのも、嫌でした。
父の会社の方針で、
途中から、県外まで通勤していました。
零細企業のあり方にも、疑問を持っていました。
ずっと会社員だった父が、定年後に再就職するむつかしさも間近でみてきました。
だから、「そういう働き方」だけはしたくない。
そう思うようになりました。
もちろん、完全休養の前に、就職活動に全敗した経緯もあります。
「雇ってもらう」ことしか考えていなかった自分が、少しずつ変わり始めた時期でした。
その後、「自分で何かやる」という想いがだんだん沸いていきました。
それがパン教室主宰に繋がったのだと思います。
・・・
家の中が動く時、摂食障害の症状がかなり荒れることは多いです。
上記は父の定年退職を記載しましたが、祖父が無くなった時も、私は大荒れでした。
祖父が他界した時には、過食と不眠が猛烈にひどくなりました。過食続きで、体重が1週間に4㎏増えました。
何かが動く時、
家の中が、かならずバタバタします。
バタバタした空気について行けない自分がいます。
熱心に動く周りと、何もできない自分。
何かしなければ・・・という焦りにかられる自分。
でも、何も動けない自分に、さらに自己嫌悪・・・etc.
私は、仕方がない事情で「家の中が動く」ことは避けられないと思っています。
「家の中が動く」という事実以上が、良い・悪いではありません。
摂食障害のココロは、そうした変化についていけないのです。
バタバタした雰囲気にのまれてしまう。
気持ちが空回りしてしまう。
どう対応していいのか分からない・・・etc.
「止まって!」
「待って!」
摂食障害の症状が激しくなるのは、そんなメッセージではないでしょうか?
現実的に、止まることも待つことも出来ないことは頭で分かっています。
頭で分かっているけれど、心が追いつかないのです。
だから、症状で「待って!」「止まって!」と訴えているのです。
大切なのは、今どんな状態なのかを冷静に把握していくことです。
こういうタイミングこそ、客観的にみていくために専門家に相談していきましょう。