国家資格・公認心理師を持つ唯一の摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
メルマガ読者様から頂きましたご質問に、私カウンセラー中村綾子がブログ上で回答していきます!
ただし、いただきましたご質問から、こちらの判断で言葉を補ったり質問の内容を一部修正したりしていることをあらかじめご了承ください。
また全ての摂食障害の方に当てはまるとは限りませんことも、併せてご了承ください。
◆メルマガ読者さまからのご質問
過食嘔吐症の子供を持つ母です。
今、子供が吐いていると思う時、今から吐こうとしているなと分かった時の母親のすべき事を教えて下さい。母親である私の心は本当に複雑でどうしたら良いか分かりません。
嘔吐している最中に、ご家族ができること
これは、普通の病気と同じように考えていくことをオススメします。
ご家族の誰かが、お腹を壊してトイレにこもっていたらどうしますか?
「トイレに行ったな~」と思って、「あれ?なんとなく長い?」と思って、「あれ?ずっと出てこないな」と思う。。。
そんな場面を、これまで「普通の病気」の時に経験しているのではないでしょうか?
そういう時どうしますか?
その時の対応こそ、過食嘔吐してる最中の対応です。
摂食障害の接し方のポイントは、普通に考えることです。
普通の家族の接し方に、立ち返ることです。
つまり、心配しますよね?
大丈夫?って言いますよね?
あまりにもトイレにこもっている時間が長ければ、トイレをノックしたり、トイレの外から声をかけたり、トイレの近くまで様子を見に行ったりするのではないでしょうか?
そして、トイレから出てきたら、「お腹大丈夫?」って言うのではないでしょうか?
摂食障害も過食嘔吐も、それと同じです。
嘔吐してる最中、「大丈夫?」という気持ちで近くに行ってください。
嘔吐から出てきた後、「大丈夫?」って声をかけてください。
普通のお腹を壊した時と違って、摂食障害のお子さんが冷たい態度をとるかもしれません。
もしかしたら、暴言を吐くかもしれません。
それでも、同じことやり続けてください。
過食嘔吐は病気なのです。
お腹を壊した子と同じです。
対応になんら違いはありません。
ご家族が、「普通」を保ち続けること。
それが大きな助けになると考えます。
嘔吐しようとしている時、ご家族ができること
「嘔吐しそうだな」「今から嘔吐して行くなぁ」と、ご家族がわかる時に何ができるか?
これもお腹を壊した時と同じって考えてください。
お腹痛いトイレに行こうかなどうしようかなっていう時、ご家族はどうしますか?
同じです。
「大丈夫?」
「ちょっと温めようか」
「ソファで横になってみる?」
「病院行く?」
「薬飲む?」
お腹が痛いとき、こうした声かけをするのではないでしょうか?
過食嘔吐でも、同じです。
嘔吐する・しないは、ご本人にしか決められません。
でも、「気持ち」を話すこと、話せる空気を作ることは、ご家族が出来ることではないでしょうか?
過食嘔吐に限らず、ご家族が「どうしたらいいか、わからない」「どう接したらいいか、わからない」という声は、とても多いです。
ですが、過食嘔吐はじめとする摂食障害を、別次元の病気と考えていませんか?
摂食障害を「普通の病気」と考えてください。
誰にでも起こりうる病気です。
普通の体調不良です。
普通の体調不良で、ずっと苦しんでいるとしたら、その辛さかイメージできるでしょうか?
過食嘔吐を、ただしく理解するための3つのポイント
まとめの意味もこめて、ご家族が、摂食障害(今回は特に過食嘔吐)をただしく理解するために大切な3つのポイントを書いてみます。
1.普通の病気と考える
2.家族の病気と考える
3.命に関わる病気と考える
以前のご相談でも「姉妹で拒食症」を取り上げましたが、家族全体で考えることがとても大切です。
摂食障害に悩んでいるお子さんが、決して、別人になってしまったのではありません。
お母様方にとって、大切なお子さんであることは何も変わらないはずです。
だからこそ、「普通に接する」ことは、何よりも大切なのではないでしょうか?
同時に、過食嘔吐は、「意図的に、無理やり嘔吐する」という不自然なことを強制的に繰り返している状態です。
そのため、身体へのダメージは計り知れないものがあります。
病院などでは、低体重(体重がすくないこと)のほうが、キケンと言われがちですが・・・
過食嘔吐は、体重が標準体重であっても、とてもキケンが伴うものです。
経験者として、カウンセラーとして、強調したいことの1つです。
当時を振り返って、母のコメントを記載しました。
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