カナダ留学から帰国。15年経った今思うこと。

カウンセラー中村綾子です。

今日の話題は、摂食障害とも太らない生き方とも直接関係はないですが・・・
私としては、大きな記念日なので、この話題です。

2020年8月23日

カナダから帰国して、15年になりました!


*17歳の夏。出発前夜の成田空港近くのホテルにて。

1999年夏~2005年8月23日までの6年間。交換留学、カレッジ入学、4年制大学編入、そして卒業・・・と気が付けば6年もカナダにいました。

今回は、帰国してからの15年間を振り返ってみたいと思います。

留学したことの後悔ばかりの時期。。。

これは、摂食障害の発症が分かってから、その後1年くらい思っていたことでしょうか?

・カナダに行かなければ摂食障害にならなかったかもしれない。
・留学していたから、こんな身体になったんだ

という摂食障害に関することだけではなく、大学院での生活でもいろんな面で違和感がありました。

・ちょっと人と違うと「日本では・・・」と切り返されてしまう
・大学院生なのに、集団でゾロゾロ行動する女子たち
・日本の心理学用語がわからない
・「レジメ作って」と授業で言われても、何をどう作るのかさっぱり分からない・・・

といった、いろんな違和感とカルチャーショックとモヤモヤと。。。

留学先に適応するよりも、帰国してからの再適応のほうが難しい、とはよく言われますが、まさにその通りでした。

同じタイミングで、実家まるごと引っ越しがあり、摂食障害も発症し・・・と「日本に帰国してよかったのかなぁ・・・」とモンモンとした日々でした。

働き方は1つじゃない。


*カレッジ留学中、友人とアイスクリーム屋さんにて。

摂食障害の経過は、このブログでは沢山書いていますので、今回のブログ記事では「働き方」についての振り返りです。

超・ざっくり分けると・・・

・日本:苦しそうに、ガマンして働いている

・カナダ:どんな仕事でも「自分はコレが好き」と堂々と言っている

という印象を、留学した17歳の頃から持っていました。

その記憶はずーっと鮮明に残っています。

ですが、スクールカウンセラーになる夢が閉ざされ、気が乗らない就職活動を続けていく中で、「やっぱり、ガマンして働くものなの?」という気持ちになっていきました。

カナダでの記憶は、美化されている部分もありますが、いつもいつもenjoy という言葉を使い続ける人達の中で、10代後半から20代前半を過ごした私にとっては、「働くって何だろう?」という気持ちが、とても大きなギモンになっていきました。

ギモンはあるものの、摂食障害の自分。
やりたい仕事でイキイキ働きたいのに、何がやりたいのかも分からない自分。
さらに、英語を話すという環境から、どんどん遠ざかっている自分。

いろんな働き方を見てきたからこそ、「ガマンして働く」という生き方への葛藤は大きかったのです。
さらに、なかなか回復していかない摂食障害の自分への苛立ちも、計り知れなかったです。

けれど・・・

夕方5時に帰宅するホストファザー姿。

「ボーイフレンドに会いに行くために、●時のフェリーに乗らないといけないの。だから、あなたの質問には答えられないわ」といった女性教授。

自分で学費を稼ぐために、夏の4ヶ月はアルバイトに精を出す学生たち。

Have a nice evening ! と言って、午後3時過ぎに、学校をあとにした数学の先生。

「この夏は働きたくなかった。でも、みんながいい時間にしてくれたわ」といった生物の先生。

*コレを書いている今も、いろんな顔や言葉が、蘇ってきます。

働くって何?
生きるって何?
ガマンしないとダメなの?
みんなと同じじゃないとダメなの?

17歳から抱き続けたカルチャーショックは、新しい価値観として私の中に宿り、「みんなと同じように働く」ことへの疑問と反発心が大きくなっていきました。

働き方は、1つじゃない。

どこかの会社に入ることだけが、「仕事」ではない。
自分の仕事は、自分でつくる。

きっと、カナダ留学で学んだ「いろんな働き方」が、今の自営業という生き方の根本にあるのだと思います。

それでも、「留学してよかった」と言える理由

*ビクトリア大学卒業写真。大学院入試のために、卒業式より前に帰国。

上記の通り、日本に帰国してからの再適応に悩んだり、カナダ留学したことへの後悔ばかりだったり、いろんな感情を何年にも渡って抱いてきました。

さらに、留学中も、楽しいことよりも大変で辛くて苦しくて、ということのほうが断然多かったです。

それでも、私は留学してよかったと心底思っています。

それは、大人でも子どもでもない、17歳という年齢で、全く違う価値観の中で生活できたからです。

いろんな経験をすることで、人より遠回りしたり、時には回り道になっていたと思います。
でも、ムダだった経験は1つもなく、経験したことの全てが、「今の私」を作っていると思えるからです。

15年。そして、これから

こうしてブログに書いてみると、改めて「15年間、ずーっと日本に居たんだ。。。」と思いました(笑)。

ずっと日本にいました。
ずっと日本だけにいました。

それを、これからは変えていきたいです。

日本にいても・いなくてもいい。
カナダにいても・いなくてもいい。
他の国にいても・いなくてもいい。

どこに居ても自由。
そんな働き方を、実現していくことが、これからの私の生き方になると思っています。

ムダな経験なんて1つもないからこそ、経験したことを自分のチカラで活かしていくこと。
そんな「働き方」を、私は多くの人に手に入れてほしいと思っています。

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