国家資格・公認心理師を持つ唯一の摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
今回は、私自身がずーっと書きたかった話題です。
それは「食パン」。
もう、感慨深いです。
それほど大変でしたし、そこまでの大きな変化がある食べ物です。
拒食症の頃と「食パン」
拒食症の頃は、食パンを完全に避けていました。
白くて
ふわふわで
太りそう。
そんなイメージで、他のハード系のヘルシーパンを食べることはあっても、一般的な食パンは食べませんでした。
なので、入院した時は、病院食で食パンを食べなければいけなくなり、それがホント嫌でした。
過食が始まった後の「食パン」
拒食症だけの頃か、それ以前か記憶も曖昧ですが・・・
こんなことを聞いたことがあります。
食パン一斤丸ごと過食する
これが真実か否かはわかりませんし、どこからの情報なのかも覚えていません。
ですが、こうした言葉が超・印象的で、私の記憶にこびりついていました。
そのせいか、過食が始まる頃、食パンに異様に取りつかれるというか、食パンを目にすると過食衝動に襲われるようになりました。
食パンがこわい。
ほんとうに、怖かったです。
いつか聞いた「食パン一斤丸ごと・・・」と同じようなことをしてしまう自分。
止められない自分。
ホントに恐ろしかったです。
過食衝動を回避するための「食パン」対策
他のものの過食もイヤでしたが、特に食パンを見ただけで過食衝動が起こって、すぐ食べてしまう・・・という自分をどうにかしないと!と必死で対策を考えるようになりました。
そこで、取り組んだのが以下の2つです。
(1)実家では、食パンに布巾やタオルをかぶせてもらう
(2)自分で買う時は「3枚入り」だけを買う
一人暮らしは失敗だったという話は以前のブログにも書いた通りです。
(1)の布巾やタオルで、見えないようにするというのは、とても効果的でした。
そこに食パンがある、というのは分かっていても、直接見えないだけで、気分は全然ちがいました。
これが、自宅で治る治り方なのです。
家族にとっては、いつも通りのパンを買い、買い置きもいつも通りにある。
布巾やタオルといった身近なものを使うだけで、衝動が回避される。
普段の生活をほとんど変えずに、ムリなく出来ることに取り組む。
これが、自宅で治る治り方です。
摂食障害が治る過程で、「食パン」が変化していった様子
かなり時間がかかりましたねー。
他の食べ物がふつうになっても、食パンだけはなかなか抵抗がありました。
特に全粒粉やライ麦などヘルシーと思われるものが入った食パンならOKでも、真っ白な食パンはやっぱり怖い・・とか。
摂食障害が治った後の「食パン」とは
今は食パン、大好きです(笑)!
少し前から、セブンイレブンの金の食パンにハマっています(笑)。
厚切りなのがイイです。
トーストしても、中身がもっちりなのは変わらず、そのまま食べても美味しい、トーストしても美味しい(笑)。
私が1番好きな食べ方は、とろけるチーズをのせてしっかり目にトーストすることです。
う~~ん、こんがり美味しそう(笑)。
冒頭の通り、大抵はスープか何か一緒に食べるようにしています。
食パン、大好きです。
パンは太る食べ物ではありません。
炭水化物はこわくない。
これをホントの意味で実感できるようになるまで、ムダに遠回りしてしまったと思っています。
だからこそ摂食障害の1日でも早い回復を願っています。
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