【拒食症と体重】「これ以上太りたくない」という娘にどう対応すればいい?

摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。

もう太りたくない
もう食べたくない
もう体重を増やしたくない

ガリガリの痩せの体重が少し回復した頃、拒食症のご本人様はこうした声で泣いて訴えることはよくありますが…

これまで「体重!体重!体重!」という関わり方や治療をしてきてしまっている場合に、「もうイヤ…」という事態になりやすいです。

これまで、「体重を増やすことだけ」を、拒食症のゴールに見据えていなかったでしょうか?

体重は必要ですが、体重だけでは「治った」とは言えません

体重は必要です。
ある程度「ふつう」になることが必要です。

その上で、生理が自然に回復し、周期的に起こることが大切です。

しかし…

「人」は、体重だけで生活しているのではありません。

学生なら…
朝、起床して
身支度して
学校に行って
授業を受けて
友達とおしゃべりして
部活したり、習い事/塾に行ったり、アルバイトしたり
帰宅して
夕飯を食べて
勉強/娯楽の時間を過ごして
入浴して
寝る支度して
就寝…

という日々を過ごすはずです。

「身体」は、これらの生活を支えて、やりたいことをやるためのものです。

体重は「身体」を支えてはいますが、体重が●㎏になれば、上記の一連の生活ができるのではありません。

体重は、全体のごくごく一部でしかないことを、改めて思い出しましょう。

拒食症の3ステップ回復を知っていますか?


体重を増やすことを最終ゴールと勘違いしてしまったり、そうした思い込みにつながるような治療を長く受けてしまったりすると、ホントの回復が分からなくなりがちです。

そこで、摂食障害専門カウンセラーとして拒食症の回復を以下の3つのステップとして、お伝えしています。

(1)身体の回復
(2)心の回復
(3)生き方を変える

この中で、体重は(1)身体の回復に当てはまりますが、ここには昼夜逆転の改善や、無気力感・倦怠感が無くなることも含まれます。

その上で、はじめて心の回復に取り組むことができるのです。

これまで「体重さえふえれば、摂食障害の発症前と同じように元気に過ごせる」と思っていませんでしたか?

身体⇒心⇒生き方、この順番と共に、それぞれの段階に合わせた適切な治療者を選んでいきましょう。

拒食症の原因について、取り組んでいますか?


拒食症の回復がなかなか進まない時、お母様方は以下のような言葉をよく使われます。

前向きになってくれたら…
自己肯定感を上げるには…
自信が持てれば、食べることも怖くなくなるのに…

摂食障害専門カウンセラーの立場から言えば、上記のいずれも『不要』です。

前向きになろうとしなくても、身体が回復してやりたいことがあれば、いつまでも摂食障害でいつづけるデメリットを痛感できます。

食べることに自己肯定感は不要です。
人は、食べたいから食べるのです。

自信がある無しは、何かができか否かで決まるものではありません。

このブログでも動画でも、繰り返しお伝えしているのは「拒食症の原因への取り組み」です。

拒食症(過食症でも同じ)は、根本的な原因の上に、日々のストレスが乗っている状態です。

食べる/食べないで揉めたり
栄養不足でフラフラしたり
治し方がわからず右往左往したり

というのは、すべて「日々のストレス」を増大させてしまいます。

ホントに拒食症の「卒業」を目指すなら「日々のストレス」を最小限にした上で、「根本的な問題」と向きあうしかありません。

「根本的な問題」こそ、拒食症を発症した原因であり、長年蓄積された心の課題なのです。

体重の増減ばかりに一喜一憂して、拒食症の原因について考えることを忘れていませんでしたか?

拒食症の原因と向き合いたい方へ:継続コースのご案内

当オフィスでは、拒食症の「卒業」を目指す方のための継続コースをご提供しています。

先日のリニューアルにより、1ケ月単位でプラン変更が可能になりました!

継続コースでは、以下の3つの段階をもとにカウンセリングを進めていきます。

「これまでの振り返り」として、生い立ちを聴かせていただくことで、より一人ひとりに合ったアドバイスが可能になります。

生い立ちからの情報を踏まえた上で、拒食症の原因となった可能性がある出来事について話し合ったり「捉えなおし」をしたり…

継続コースのカウンセリングでは、非常に「濃い時間」を共に歩んでいくカウンセリングになります。

継続コースは、目先の体重変化に一喜一憂しすぎず、やりたいことができる「生き方」を手に入れたい方にご好評いただいています。

お母様のみが継続コースを受講され、お嬢様が回復し卒業された方も多くいらっしゃいます。

ぜひ、卒業クライアント様の声で実感してください。

【ご卒業*過食嘔吐】母親カウンセリング「摂食障害は治る病気だと実感しています」