こどもの摂食障害
摂食障害の低年齢化
という言葉が出回っていますが…
そもそも、これまで思春期の病気といわれていた摂食障害に、なぜ幼い子が発症するのか、年齢が幼いことによるリスクを解説します。
あらためまして、こんにちは。
摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
当オフィスの摂食障害専門カウンセリングでは、開業当初からお母様方のご相談を多くいただいています。
全体の過半数が、お母様のみのご相談です。
その場合、お嬢様の年齢層は小学校低学年~20代です。
今回のブログ記事では、特に「こどもの摂食障害」「摂食障害の低年齢化」についてお届けします。
拒食症:最年少は、何歳なのか?
世界的には、5歳と聞いたことがありますが…かなり昔の記憶なので、情報源は不明です。
摂食障害の低年齢化
・小学生で発症し、高校〜20代でも悩んでいる
・現在、小学生で拒食症
という方は、非常に多いです。
⇒お母様のための摂食障害相談
特に最近は、小学生でも低学年のお子さんをもつお母様方からのご相談が増えている印象です。
「子どもの摂食障害」が増えた理由は?
これは一言でいうのは難しすぎますが…カウンセリングを通して感じることを挙げてみます。
・忙しいスケジュール(学習塾、習い事、英会話…)
・お母様もSNS世代で情報過多がフツーに
・「多様性」と「古典的な教育の板挟み」で、価値観が揺らぎやすい
不登校への接し方にも言えることですが「ほめる」「無理させない」「学校なんていかなくてもいい」という言葉が出回っている一方で
・やっぱり学歴は必要だよね…
・ずーっと学校に行かない生活でいいのか
・将来ひきこもりになったら…
という気持ちを、ご家族がひそかに抱えている場合が多いようです。
ご家族にとっては「ひそかに思っているだけ」の価値観であっても、感じやすい摂食障害のお子さんにとっては
・「学校行かなくていい」と言っているけど、ホントは行ってほしいと思っているんでしょ。
・自分には頑張らなくていいというけど、頑張っている(元気な)妹/弟を褒めてばかり
・近所の●●ちゃんが、習い事で活躍しているのを、自分の前では言わないよね
というふうに、「言っていることと、ほんとうに思っていることが違うのでは…」と感じ、ますます混乱したり不安定になったりする場合も、すくなくありません。
摂食障害を幼い年齢で発症すると、どうなるか?
考えられるリスクを挙げますが、すべての方に全てのリスクが当てはまるとは限りません。
・身体の成長が止まってしまうリスク(身長が伸びにくい、早くに止まるなど)
・初潮がくるのが、極端に遅くなると(もしくは、治療が必要になる)
・学習の遅れ/進学問題
・今の学校生活に馴染めない、その後の社会生活への不安…
など、様々なことが挙げられます。
他の病気と同じく、摂食障害も早期発見・早期治療が何よりも大切です。
小学生の拒食症が、命のキケンにつながりやすい理由
これは、必ず知っておきましょう。
小学生の拒食症は、かなり短期間で命のキケンにつながる場合があります。
理由は、もともとの体重が少ないから。
仮に「体重が5kg減った」という【状態】を考えてみます。
体重20kgなら体重15kgに。
極論ですが…
体重100kgなら体重95kgに。
「5kg減少」という【状態】は同じでも、「体重における割合」がまったく違います。
ですから、あっという間に命のキケンに陥りやすいのが、小学生の拒食症です。
うちの子、摂食障害かも!?と思った時、すぐにやること
小学生低学年の場合、特に自分で自分のつらさを言葉で表現することが難しいことが多いようです。
前述とおり、命がキケンになりやすいですから、心のカウンセリング以上に医療機関に通院することは不可欠だと考えます。
「うちの子が、摂食障害かも!?」と気づくのはご家族が1番最初になりますから、ぜひ急いで専門家とつながりましょう。
摂食障害は、早期発見・早期治療です。
当オフィスの摂食障害専門カウンセリングでは、お母様のカウンセリングを得意としています。
ぜひ、お早めにご相談ください。
*摂食障害の「卒業」をめざす継続コースもご提供していますが、お申込みを強制することはいっさいありませんのでご安心ください。
*クライアント様が継続コースをご希望いたただいた場合でも、カウンセラーの判断によりお申込みをお断りする場合があります。
摂食障害オススメ関連記事
・【ご質問】摂食障害の娘は外食ができないのですが、見守るしかないのでしょうか?