摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
メルマガ読者さまからいただきましたご質問に回答させていただきます。
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お母様からのご質問
娘18才。
摂食障害2年3か月、拒食から過食を経て、今は落ち着いて過ごしていますが、最低体重より20キロ以上増えて、数字上でも肥満になるかならないかくらいです。
『太いよね?』など聞かれたときに、返答に困ります。どのように対応すればよいでしょうか。
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よくあるお悩みですね。
これは拒食症時代に、どんな接し方をしきたか?によっても、結構ちがいがでてくる課題です。
では、今回も以下の3項目から考えていきましょう。
摂食障害専門カウンセラーとしての考えるポイント
では1つずつ、考えるポイントを解説していきます。
ご自身の状況と照らし合わせながら、読み進めてみてくださいねー。
(1)「落ち着いて過ごしている」=治った???
こちらで分かる情報は、今回のご質問文だけなので、18歳のお嬢様が
高校生?
大学生?
お友達との外食・外出は?
ということが、ちょっと分からないです。
私は「治った」と言えるために、当オフィス独自の【卒業基準】を設けています。
くわしくは継続コースのご案内をご覧いただきたいですが、超ざっくり言えば、
・症状ゼロ
・社会復帰
が【半年以上】続いた時にはじめて「摂食障害の卒業」と言えます。
ご質問のお嬢様は、拒食・過食は無いようですが…
学校には行けれていますか?
お友達との付き合いはできていますか?
こうしたことが出来ているか否かが、実は(2)にも重なります。
(2)拒食症時代、褒めてしまっていませんでしたか?
現在の体型について、「太いよね?」とお母様に答をもとめてしまっている様子が気がかりです。
お嬢様の中で、
お母様の意見=判断基準
という図式が確立していないでしょうか?
非常によくあるのが、拒食症時代、褒めてしまっていた関わり方です。
食べると褒める
特別な食べ物を買ってあげる
体重がふえるとご褒美をあげる…
つまり…
摂食障害を、誰のために治すのかが曖昧になり、お母様基準になってしまいがちです。
自分が治るために
自分で考える
自分で調べる
自分で考える
ご質問者さまのお嬢様は18歳とのことですが、こうした「自分で治るための行動を起こす」は、小学校高学年からできることではないでしょうか。
また(1)でお伝えしたように、お友達との外出・外食が楽しめる状態なら、自分の体型がどれくらいなのか?はお嬢様自身で気づくはずです。
(3)お母様方に多い「なんて言ったらいいですか?」について
今回のご質問に限らず、お母様方から非常に多い声が
・なんて言ったらいいですか?
・どう接すればいいですか?
・どんな対応をするべきでしょうか…
です。
私は、お母様が摂食障害のただしい知識を身につけた上で、心から湧き上がる言葉であれば、「言っていけない言葉はない」とお伝えしています。
つまり、
・摂食障害のただしい知識を身に着ける
↓
・ご自身の本音に素直になる
↓
・本音を話すことを、ご自身に許可する
というお母様自身の【変化のプロセス】があります。
ご質問者さまが、今どの段階にいらっしゃるかまでは分かりかねますが、客観的にみていくことを大切にしていきましょう。