摂食障害の意識改革

摂食障害カウンセリング
中村綾子です。

太りたくない気持ち
考えながら食べる状態

摂食障害に悩むほぼ全ての人が抱いている状態かもしれません。

ですが・・・

あなたの摂食障害が
どれくらいの状態にあるのか、
適切にとらえられるようになるまで、
とても時間がかかるものかもしれません。

これは、だれかから「これくらい」と言われるものでもなく、
教えられるものでもなく、
あなた自身が、これまでの摂食障害の経過をたどりながら
回復を続けていく中で「感じる」ものだからです。

今回のご質問をご紹介します。

＊ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
＊全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。

ご質問をありがとうございます。

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１．ホントに「見た目フツー」ですか？

２．問題が無いという自覚

３．意識改革という心の治療

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１．ホントに「見た目フツー」ですか？

今回いただきましたご質問に限らず、
摂食障害に悩んでいる方の多くは、
ご自分の体型を、ゆがんで認識してしまっている場合が多いです。

まったく太っていない状態で、
「自分はものすごくデブなんだ」とホンキで信じてしまったり

ほぼ同じ体型なのに、
「あの子のほうが、ずっと細い」と思ってしまったり

これは、摂食障害の年数が長ければ長いほど、
頑なになってしまっている印象があります。

だからこそ、立ち止まって考えてみてほしいのです。

ホントに見た目フツーですか？
BMIも計算していますか？
身体の中身もフツーですか？

周りの人に聞いてもいいですが、
あなたが人の言葉をどこまで信じられるかどうかは別です。

あなた自身が、本当に正しい認識を持っているかどうか、
まずはじっくりと考えてみましょう。

２．問題が無いという自覚

家にも
仕事にも
何も問題がないんです！

両親にはすごくよくしてもらって
何不自由ない暮らしをさせてもらったんです！

職場では、みんないい人で楽しいです！

こうした言葉が、どんどん出てくる場面があります。
こうした言葉しか、出てこない場合もあります。

そこが、問題なのです。
「気づいていない」「気づくことが出来ない状態」という問題なのです。

私は、決してあら探しをするべき！とは思っていません。

ですが・・・

問題のない家は無いのです。
問題のない職場も無いのです。

欠点のない人がいないように
問題がない家も
問題がない職場もないのです。

それでも、「何もないんです！」と言い続けますか？

摂食障害カウンセリングの中でも
こうした言葉はよく聞かれますし、
また、真逆に、周りの人の問題ばかり挙げる人もいます。

確かに、すべてを周りの人のせいにしてしまっていることも、
自分を変えようとしていない状態と言えるかもしれません。

ですが、、、

「何も問題がない」という状態から
本来の問題に気づいていくまで
実際は、年単位のカウンセリングが必要な場合を多く経験しています。

見ることは怖いことかもしれません。
気付くことで、傷つくこともあるかもしれません。

それでも、気づくことは回復の第一歩であることをわすれないでいて欲しいのです。

３．意識改革という心の治療

今、自分は病気だと認めていますか？
今、自分は心が苦しいことを知っていますか？
今、心が苦しいから、「太りたくない」にしがみついていることに気付いていますか？

心は目に見えないけれど、
心こそ、行動を支配している「根っこ」なのです。

摂食障害は心の病気です。
目に見えないからこそ、
自分では分かりにくいからこそ、
どうか、あなたが信頼できる治療者と出会ってみてください。

出会った後は、治療者との信頼関係を大切にしてください。
そして、年単位でじっくり取り組む覚悟を持ってください。

私自身も、病院を転々としていました。
心療内科・精神科のクリニックを転々としている姿をみて、
ある人からこう言われました。

「３年は居座るつもりでね！」

その通りなのです。

けれど、転院を繰り返し、
最初の診断からすでに何年も経過していた私にとって、
「今から、さらに３年なの！？」と
絶望した気持ちになりました。

でも、その通りでした。

目に見えない心が変化していくには時間がかかります。
過去何年もの心の辛さが積み重なっているからです。

だから、意識改革を望むなら、
まず治療者と出会うことを大切にしてほしいのです。

治療者との共同作業の中で、
これまでを振り返り、
そして、原因にも目を向けられるようになるかもしれません。
摂食障害の原因について、こう考えます。