病院に行くと過食衝動がひどくなる

2020/05/28修正

摂食障害カウンセリング
中村綾子です。

摂食障害の本、
何十冊も読みました。

ネット検索、何年もやりました。

でも、どんなに探しても見つからないことが
沢山ありました。
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・主治医との付き合い方
・通院で上手くいかなくなった時の考え方
・病院の前後の気持ち
・診察室での会話
・診察日の前後の症状・変化・・・etc.

そして今、同じような悩みを見聞きするたびに、
過去の自分が重なる部分が多くあります。

今回のご質問をご紹介します。

*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。

◆メルマガ読者さんからのご質問◆

現在、会社を休職し、摂食障害の治療に自分なりに向き合ってみようとしています。

しかし、自分に合う病院がなかなか見つからず、苦しいです。

病院に行くたび、過食衝動がひどくなります。
理解されない感覚を感じます。

病院には行かず、本やブログを読みながら療養したほうが良いのでは?と
思ってしまいます。
自分に合う病院やカウンセラー探しは必須なのでしょうか・・・?

ご質問をありがとうございます。

■病院に行っても「理解されない感覚」。

これ、私もホント感じました。
「体感のないところに、本当の共感はない」。
私の持論です。

医師であれば、勉強して、たくさんの患者さんと会っているかもしれないですが・・・
「他人」として摂食障害を経験しているのと、
実体験ではちがうと思うのです。

だから、主治医かr「わかる!」と言われるほど、
当時の私はツラくなりました。

わかるはずの無い苦しみが、
摂食障害にはあると思うからです。

■病院に行くと症状が酷くなる。

実は、これはよくある悩みです。

でも、治ることを諦めて欲しくはないです。
そして、摂食障害が治るためには、医師やカウンセラーとの治療が
必須だと思っています。

今回は、病院に行くと症状が酷くなる理由や
その対策について、考えていきたいと思います。

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1.「合わない」を3つに分類する

2.向き合うことを、長年避けてきた場合

3.受診後の様子、伝えていますか?

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1.「合わない」を3つに分類する

「病院が合わないんです」

この言葉を繰り返し言っていませんか?
でも、具体的に「何が」合わないのでしょうか?

3つに分類して考えてきます。

(1)主治医に「人として」合わない

これは、人と人の関わりなので、
医師という職業以前に、「合わない人」はいると思います。

(2)治療方針が合わない

治療方針という言葉で、話し合いが行われないまま、
何年も経過してしまう摂食障害治療が多いのも現実です。

でも、「その先生のやり方」は分かるかと思いますし、
率直に聞いてみてもいいと思います。

治療方針が合わないと感じる場合、
理由はいくつかあります。

・ホントは治りたくない・治ると困ると思っている場合
・体重の厳格チェックばかりで嫌になっている場合
・時間をかけて話を聴いてほしいのに、流れ作業の診察の場合・・etc.

「合わない」と感じることと、
ホントに「合っていない状態」が異なることもあります。

残念ながら、
「合わないなら、転院」とカンタンに言い切れるのものでもありません。

命がキケンなほどの低体重や、
生活習慣病のリスクがあるほどの体重増加がある場合、
体重チェックは必要だからです。

治りたくないと思っているかぎり、
主治医のどんな言葉も「嫌な言葉」に聞こえてしまうからです。

主治医に何を求め、
どんなふうに治っていきたいのか、
あなた自身の考えはまとまっているでしょうか?

(3)環境が合わない

これ、見落とされがちです。

私が摂食障害患者として通院していた時、
1番苦痛に感じていたのは、「待ち時間」です。
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予約制なのに、1時間以上待ったり
待合室がとても騒がしかったり・・・

今でもよく覚えている光景があります。

10席くらいしかない待合室で、
小学校低学年の本人(患者)のために、
お父さん、お母さん、幼い弟・・・という
家族連れて来院している方がいました。

お母さんは、本人につきっきり。
お父さんは、そばでぼーっとして
幼い弟は、待合室の中を走り回って・・・

心がしんどくて
夜もあまり眠れなくて
通院している中、

ざわざわしているだけでも、落ち着かないのに、
こうした待合室の環境が、とても苦しく感じていました。

また、病院・クリニックの立地によっても、
合う・合わないがあると思っています。

環境が、今のあなたにどう影響しているのか、
1つのヒントとして考えてみてくださいね。

2.向き合うことを、長年避けてきた場合

通院後に症状が酷くなること。
実は、私も経験済みです。

それは、長年避け続けてきた問題に
直面させられる時間だったからです。

小4から続く親子の軋轢。

そこにフタをし続けて生きていました。
フタどころか、解決済と思い込んでいました。

でも、摂食障害の発症前から心理学を専攻してきた
学生として、薄々気づくようになった頃、
拒食症と診断されました。

向き合いたいけど、
向き合い方が分からない。

じっくり話を聴いてほしいけど、
どこの病院も、そんな話を聴いてくれない。

転院を繰り返した先に、
あるクリニックに行きつきました。

そこでは、フタをし続けてきた両親との問題が、
鮮明に浮かび上がっていきました。

診察の話の中で、過去の記憶が浮かび上がっても
もう1度、気持ちを落ち着かせるような話題がないまま、
中途半端な状態で、診察時間が打ち切りになっていました。

そうした診察の後、ほぼ必ず、両親と大ゲンカして、
摂食障害の症状も激しくなりました。

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私は、今振り返ってみても、こうした心の記憶を
掘り下げる作業がダメだったとは思っていません。

けれど、掘り下げるタイミングが上手く合っていなかったことや、
私自身の心の体力がついていかなかったことが、
通院後の激しい症状の理由だったと考えています。

治るために、いつかは向き合わないといけない時があります。
向き合うことは、決して楽しい作業ばかりではないと思います。

それでも、あなたが勇気を持って向き合うことが
やっぱり治る方法なのではないでしょうか?

3.受診後の様子、伝えていますか?

上記に、「心の体力」と書きましたが、
これは目に見えるものではありません。

そのため、治療者が慎重に進めていく必要がある、
とても難しいところです。

今、カウンセラーという立場になって思うのは、
かつての私の「通院後のはげしい症状」は、
「心の体力」を過大評価されていたのが理由の1つではないか、ということです。

・・・

ご質問をくださった方のように、
通院後、過食衝動がひどくなる場合、
次の通院で、その時の様子を、きちんと言葉で伝えていますか?

言葉で伝えた上で、
主治医からどんな反応がありましたか?

それとも、言葉で伝えないまま、
イヤイヤ通院だけを続けてしまっていませんか?

現在の私は、「心の体力」を見極める1つの方法として、
「前回のカウンセリング後、どんな気持ちだったか?」と
質問するように心がけています。

落ち込んだり
怒りが沸いたり
家事が手につかなくなったり

どこかで休憩したら気分が落ち着いたのか
帰り道になんとなく、平常心に戻っていったのか

一人ひとり様々ですし、
その時々の体調にも大きく左右されます。

そのため、「カウンセリング後の様子」は
とても貴重な情報になるのです。

・・・

私は、摂食障害が治ることは、
心のスキルアップと考えています。

新しいスキルを学ぶのですから、
「知っている人」
「教えてくれる人」についていくことは必須なのではないでしょうか?

同時に、スキルアップですから
真剣に取り組むことさえ続ければ、誰しも治る可能性があると言えます。

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