どんな摂食障害にもカウンセリングは必要?

摂食障害カウンセリング
中村綾子です。

カウンセリングって、何やるのか分からない。

性格が直るの?
食べるのが怖くなくなるの?
話すだけで、体重が平気になるの?

「カウンセリング」といっても
中身はイロイロです。

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カウンセラー一人ひとりによって
学んできた心理学も
考え方も
大切にしていることも
それぞれ異なります。

ここでは、私自身のカウンセリングについての考え方をお届けします。

◆メルマガ読者さんからのご質問◆

心理カウンセラーとして、カウンセリングはどんな摂食障害の人にも1度は受けたほうが良いと思いますか。


*ブログでは、一般論と私の経験談の範囲で回答させていただきます。

ご質問をありがとうございます。

私の答えは、「はい、受けた方がいい」です。

ですが・・

カウンセリングとは、あなたが主人公です。

なので、1度受けただけで、パッと何かが変わることはありません。
また、「変えてもらう」「治してもらう」という姿勢のままだと、カウンセリング効果は期待できないかと思います。


摂食障害とは、心の病気です。

ほとんどの場合、
人との関わり方で悩んでいたり
「自分という人」が分からなくなったり
人と付き合うことが怖くなったり

色々な意味で、「人との関わり方」の中で不具合が生じています。
不具合を1番感じているところが、心なのです。

だからこそ、
薬を飲んでも
体重が普通になっても
心が「治った」という状態にはなり得ないのではないでしょうか?

人は、人によってしか変わらない。

あなたが1番悩んでいるのも「人」
でも、求めているのも「人」ではないでしょうか?

カウンセリングで出来ることを、こう考えます。

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1.心を客観的に見る

2.過去の未解決な問題に取り組む

3.「これから」を考える
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1.心を客観的に見る

摂食障害に悩んでいる最中は、
心がいっぱいいっぱいで、
何がどう辛いのか、
何をどうしたらイイのか
どこにゴールがあるのか
何も分からない状態になりがちです。

心が迷路に入り込んでしまった感じです。

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こうした迷路も、上から見たら、
今の場所がわかますし、
ゴールがどこにあるかも
見えてきます。

これが、「問題を客観的にみる」ことです。

違う場所から
違う立場の人が
あなたの問題を客観視すること。

だから、問題がハッキリとしてきます。
そして、治るゴールがあることも分かります。

安心していただいた上で、
治るための共同作業。

それが、カウンセリングに出来ることの1つではないでしょうか?

2.過去の未解決な問題に取り組む

今の学校も
今の友達も
何もかも上手くいっているはずなのに
心がいつも不安定になってしまう。

みんなと一緒にいるのに
なぜか孤独

特別なトラブルが無いのに
なぜかイライラ

摂食障害に悩む方は、
過去にさまざまな問題を抱えたまま生きている場合が多いです。

「未解決」なので、
ふとした時、感情が大荒れになります。

問題と向き合ったことが無いので、
「問題が無い」と勘違いしがちです。

周りの人は、「今」だけに焦点を当ててしまうから、
ちょっとしたトラブルで転校したり、
「仕事が原因だ!」と決めつけてしまったり
引越しで治ると思い込んでしまったり・・・etc.

でも、大抵は、治らないどころか、
摂食障害の悪化につながることすらあります。

「過去」にある理由を
「今だけ」変えても役に立たないからです。

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カウンセリングに出来ることは、
こうした見落とされてきた過去の問題や
押し殺してきた過去の感情を外に出すことです。

ホントは辛かったよね。
ずっとずっと誰にも言えなかったんだよね。
苦しい中、よく頑張ってきたよ。。。

そんな時、
ポロポロと流れる涙が、
きっとあなたの心を浄化してくれます。

決して、1度や2度のカウンセリングだけで
こうした作業が出来るわけではありません。

時間をかけて、信頼関係を築いていく中で、
こんなタイミングがやってくると考えています。

3.「これから」を考える

私のカウンセリングでは、
過去も扱いますが、
「これからを、どう生きていくか?」に
多くの時間をかけます。

理由は、
症状をゼロにすることが、ゴールでは無いからです。

3食きっちり食べることが出来ても、
就職先が見つかるわけではありません。

標準体重であっても、
今後一生、病気にならない保障はありません。

症状が減ることや
症状が出やすい場面を回避するコツを身につけることは大事です。

でも、それだけでは、「これから」を生きていけないのです。

好きなことって、何?
何がやりたいの?
そのために、今、出来ることって何だろう?

こんな問いかけを繰り返し行っていきます。
その中で大切にしているのは、
本当の気持ちに気付くことです。

無理やり他人に合わせてきた時期ではなく
本当に好きで夢中になって時期。

評価を求めて選んだのではなく
「やりたい!」と心の底から感じたこと。

もし、世界一周旅行に出たいのなら、
それもOKです。

でも、今日明日には、きっとムリです。

いつ行くの?
いくらかかるの?
お金をためるために、どれくらい期間がかかる?
そのために、どんなバイトしたらいい?
じゃぁ、バイトするために、今、できることって何だろう?

バイトの求人をネットで探す
体力をつける
対人関係を見直す・・・etc.

体力をつけるなら、
今、どうしたらいい?

ジムに行く
歩く
家で筋トレする・・・etc.

いきなり運動始めて大丈夫?
インプットを忘れていない?

ホントは運動ニガテ・・・
普段でも立ちくらみするのに・・・

こんなふうに、いつもスッキリ進むわけではありませんが、
カウンセリングとは、対話です。

決して1つの答が最初から用意されているものではありません。
また、カウンセリングんはマニュアルも台本もありません。

あなたの中にある「想い」がすべてなのです。
カウンセリングとは、
あなの「想い」を実現化さえるサポートに過ぎないのです。

カウンセリングに興味を持っていただけたら、こちらの記事に進んでくださいね。