摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
新年度になって1ヶ月が過ぎましたね。
新しい人間関係
新しい場所
そこに戸惑うのは当たり前ですが、
摂食障害のことを、まわりにどう伝えていくか
摂食障害を抱えながら、まわりとどう付き合っていくか
新たな課題に直面している時期ではないでしょうか?
今回のご質問をご紹介します。
*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。
◆メルマガ読者さんからのご質問◆
疑問というか・・・考えてることがあります。
友達や周りの人、これから出会う人達が、
食べれない私のことを受け入れてくれるのか?と言う事です。
皆は、遊ぶ時、スイーツとか食べます。ジュースを飲みます。
私は食べれない。
食べるのこわいし、食べたくないし。
だから、みんなと遊べない。一緒にどこかに行けないのかな…って。
ほんとにこれから付き合っていく人間関係が心配でたまりません。
ご質問をありがとうございます。
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1.話すことは大事だけれど・・・
2.「治ること」に向かっていますか?
3.「◯◯できない」よりも大切なこと
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1.話すことは大事だけれど・・・
友達に話すか話さないか・・・
これは、新しい対人関係の中でとても悩むことと思います。
ですが・・・
辛いの
悩んでいるの
困っているの・・・
こうした「自分の訴え」だけを伝えようとしてしまっていませんか?
お友達にどうして欲しいのでしょうか?
つらいことを分かってほしいのでしょうか?
私は、治った後、友人から言われた言葉が
とても印象的でした。
「大変そうだなぁと思ったけど、
何がどう大変なのか分からなかった」
まさに、その通りなのです。
摂食障害を1度も経験したことのない人にとっては
「分からないこと」なのです。
だからこそ、伝える際、かならず意識してほしいことがあります。
それは、「してほしいこと」をメインに伝えていくことです。
「上手く食べれない」ではなく
「食べれないかもしれないけど、ランチに誘ってほしい」
「断ることもあるかもしれないけど、声はかけてほしい」
「カロリーが気になってジュースが飲めない」ではなく
「私は水しか飲めないけど、気にしないでジュース飲んでね」
こうした相手に何をして欲しいのか、
ハッキリ分かるように伝えていきませんか?
それが、あなたにとっても友人にとっても
ラクな対人関係につながるのではないでしょうか?
2.「治ること」に向かっていますか?
コレ、とても難しいところです。
周りの理解と
あなた自身の回復のバランスです。
周りの理解があり過ぎたり
周りの理解に頼り過ぎてしまったりする場合も、
残念ながら少なくありません。
以前にもブログに書いていますが、
摂食障害の人専用に世の中は成り立っていません。
どんなに心の病が多い世の中であっても、
やっぱり健康の人を中心として成り立っているのです。
なので、周りに理解してもらうことは必要ですが、
そこに満足し続けてしまうことは、
摂食障害で居続けてしまうことになるのかもしれません。
理解としてもらいながら
助けを借りながら
あなたは、あなたの治療を進めていますか?
医師やカウンセラーと共に治療を進めるのは必要です。
けれど、治るサポートでしかありません。
あなた自身の気持ちは治る方向にむかっていますか?
3.「◯◯できない」よりも大切なこと
摂食障害に悩んでいる最中には、
みんなと同じように出来ないことが
いくつもあると思います。
そして、「◯◯できない」と周りに伝えていくことは、
周りに理解してもらう上で大切なことです。
けれど・・・
「◯◯できない」よりも大切なことに気付いていますか?
出来ないことを
少しでも出来るようする試みです。
「できません」で終わりにしないことです。
「食べれない」と言い続ければ、
「食べれない自分」で居続けることになります。
「飲めません」と言い続ければ、
「誘っても、迷惑かも」と思われてしまうかもしれません。
これは食事だけに限りません。
対人関係も
習い事も
学校も
仕事も
「できません」より、もう1歩先に進んでいますか?
進もうとしていますか?