摂食障害の回復:食べることは楽しい!を取り戻そう

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。

食べることは、楽しい。

きっと、摂食障害に悩む方の多くは、本音ではそう思っているはずです。

食べたいけれど、食べるのが怖い。
食べたいけれど、「食べてはいけない」という思い込み。
食べものが、カロリーに見えてしまう。。。

ということで、苦しんでいるわけですよね?!

食べることが怖い

食べることが楽しい

どうやって、こうした回復がはじまるか?
きっと、ナゾだと思います(笑)。

ざっくりとした説明になりますが、3段階です。

太るのが怖い理由を、探っていく

食べるのが怖い、という理由には、大抵「太りたくない」があります。
「太りたくない」「太るのが怖い」。

では、カウンセリングでよくする問いかけ。

「太るのが、なんで怖いの?」

こうした問いに、カンタンに答えようとすると・・・

・昔、太っていることでいじめられたから
・かわいい服が着れないから
・太っていると恥ずかしい・・・etc.

それはそうかもしれないですが・・・大抵の場合、その体型は「ふつう」です。

「ふつう」だけど、「太ってる」と思い込んでしまう。
「ふつう」だけど、「太りすぎ」と思ってしまう。
「ふつう」だと、頭で分かっているけど、心がそうは思えない・・・etc.

私は、肥満体型になってしまった場合なら、健康のために、減量は必要なときがあると思っています。
これが、カウンセリングの体重基準に、上限・下限の両方を設けている理由です(基準はこちら)。

ですが・・
大抵の場合、あなたの体型は、「ふつう」。
以前とは、ちがうかもしれないけれど、「ふつう」の場合がほとんどです。

「ふつう」を「ふつう」と思えないことが、ホントの問題なのではないでしょうか?

太るのが怖い理由の根本を、探っていく

上記の通り、「ふつう」を「ふつう」と思えない理由。
これこそが、「太るのが怖い」の根本的な理由なのです。

ふつうを「ふつう」と思えないのは、ありのままをありのままに受け入れられないということ。

ありのままを受けれ入れられないということは、あなたが、ありのままに生きることを、心で否定してしまっているのかもしれません。

・もっと頑張らないと!
・もっといい成績にならないと!
・もっと優しくしないと!

そんな「もっと」を自分に強いていませんか?

もしかしたら、周りの大人たちから、ずーっとそんな期待を背負わされてきたのかもしれません。
もしかしたら、幼い兄弟が、叱られているのをみて、「自分はしっかりしないと!」と無意識に思ってきたのかもしれません。
もしかしたら、「頑張らないと愛されない」と思ってしまったのかもしれません。

でも、今のあなたは、成長してきたのです。

以前は、言えなかったことも、
以前は、分かってもらえなかったことも
今なら、話せるのかもしれません。

話すことで、心が解放されるから「食」が変わる!

話すことは、放つこと。

イヤな気持ちを話しても、「イヤ」は変わらないかもしれません。

けれど、目の前の相手に「分かってもらえた」と思えたり、「自分だけなんじゃないか」感じていた孤独が、ほんの少し和らぐことがあるかもしれません。

話しても、過去の出来事そのものは、変えることができません。
でも、話すことで、「捉え方」を変えていくことは出来るのです。

・イヤ
・つらい
・苦しい

だけだった「過去の出来事」の中にも、わずかな喜びが見いだせたり、小さいかもしれないけれど「嬉しかった出来事」が潜んでいたり。

過去を「過ぎてしまったこと」と割り切れない心があるからこそ、心がしんどいのです。
心がしんどいことを、今は摂食障害の症状というカタチで外に表れています。

話すことで、つらいことを症状ではなく、言葉で外に出していくことが可能になっていきます。

外に出すこと。

これは、過食嘔吐がその象徴的ですよね。

わざわざ大量にいれて
意図的に出す。

言いたいことを、言葉でいわずに、すべて飲み込んでしまった後に、他のモノ(過食した食べ物)で出す。。。

これを「言葉」に変えていくのです。
それが、カウンセリングで回復する方法であり、治る過程なのです。

カウンセリングって何!?という方は、こちらでも解説しています。