【摂食障害のご質問】娘の拒食症は母の病のせいですか?

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。

摂食障害に関するご質問企画!
ご応募いただきました皆さま、ありがとうございます。

*今後も、ご質問企画を開催予定です。ご興味がある方は、ぜひ無料メルマガをお読みください^^

いただきましたご質問の中から、今回はこちらのご質問に回答致します。

■ご質問娘の拒食症は母の病のせいですか?母がカウンセリング受けたほうがいいですか?

*お断り*
ブログ上での回答は、こちらで理解できる範囲で記載しております。
一人ひとりの状況によって合う・合わないがありますので、自己責任でご判断ください。

拒食症は「だれかひとりのせい」で発症することはありません。

今回のご質問では「母の病」と記載していただきましたが、「病」の内容は分かりかねますので、あくまで一般論についてお伝えしていきます。

まず、摂食障害が「だれかひとりのせい」で発症することはありません。
さらに、摂食障害が「何か1つの出来事だけ」で発症することもありません。

よくある勘違いですが・・・

家族の中で責任を押し付け合ってしまったり。
●●の育て方が悪い!とご両親がケンカになってしまったり。

学校で「●●ちゃんは太っている」と言われたことが原因だと思ってしまったり。
いじめられたから、自信が無くなって、やせることに執着してしまった・・・と考えたり。

摂食障害の発症は、「何か1つ」で起こるものではありません。

家族関係も、友人関係も、勉強のストレスも、習い事のストレスも、流行ダイエットも・・・いろんなことが重なり合って、積み重なって心の限界に達した時、発症するものだと考えます。

摂食障害を発症する人と発症しない人。
摂食障害を何歳で発症するかどうか。

これは、「積み重なっていく時期」に、信頼できる人間関係のもとで、吐き出すことが出来たか、サポートがあったかどうか、が大きいです。

さらに「心の限界」とは、ひとりひとりが持っている「心の器」によって、「限界に達するまでの時間」が大きくことなります(コップの水がたまるように)。

ストレスの度合い X 信頼できる対人関係 X 心の器・・・といったことの化学反応で、いつのタイミングで発症するかどうかが決まると考えています。

母親カウンセリングは、すべてのお母様にオススメです。

摂食障害の卒業までの道のりは、大きくわけて2パターンです。

(1)摂食障害のご本人様のみが、病院・カウンセリングに通い、摂食障害から卒業するパターン。

(2)摂食障害のお嬢様を持つお母様が、カウンセリングを開始し、その後、お嬢様が病院・カウンセリングに通い、摂食障害から卒業するパターン。

つまり、

(1)ご本人様のみ
(2)お母様⇒ご本人様

という2つのパターンがあります。

2つのパターンがあるにも関わらず、「すべてのお母様に母親カウンセリングを!」とお伝えする理由があります。

それは、お母様がすでに動き出しているからです。

「動く」とは、摂食障害に問題意識を持って、何か情報はないか、どこに相談したらいいのか・・・とネット検索している上で、このブログを見つけてくださったはずだからです。

家族の中で1番最初に「動いた人」が、1番最初に変わる可能性を秘めた人だと思っています。

せっかく、動き始めたのだから、少しでも早く「変わる」をスタートさせましょう!

母親カウンセリングで、何がどう変わるのか?

母親カウンセリングで、「心が変わる」といっても「なんだかよく分からない・・・」という印象かもしれません。

きっと、今抱えているお悩みは、

・必死にカロリー計算ばかりしている娘をみて、イライラする!
・せっかく作った夕飯を過食嘔吐の材料にされて、腹が立つ!
・一生懸命育ててきたのに、どうしてウチの娘が摂食障害になったのか分からない。
・夫婦の子どもなのに、夫が全然協力してくれない。
・娘の話を穏やかに聴こうと思うのに、つい「●●しなさい」と口をはさんでしまう。

といったことではないでしょうか?

大抵の場合、どれか1つは当てはまることと思います。
もしかしたら、どれもこれもピッタリ当てはまっているかもしれません。

では、母親カウンセリングを通して、こうしたお悩みがどう変わるか?についてです。

カロリー計算をしているお嬢様をみても、「まぁー、好きにやったら」と思えるようになります。

夕飯後、すぐに嘔吐しているお嬢様をみても、「身体が心配・・・」と思いながらも、「外で嘔吐するよりいいよね」と思えるようになります。

「どうしてうちの娘が!?」という気持ちは、「摂食障害という病気になってしまったんだから仕方がない!今を変わるチャンスにしよう!」と思えるようになります。

夫が全然協力してくれない・・・という気持ちがゼロになることは無くても、「しっかり働いてくれていることに、まずは感謝しよう!」という気持ちが芽生えてきます。

お嬢様の話が、仮に堂々めぐりで長時間つづくものであっても、穏やかな気持ちで聴いていられるようになります。

いかがですか?

母親カウンセリングを受講していただいても、今日・明日にお嬢様が摂食障害を卒業できるわけではありません。

けれど、こんなふうに、日々のイライラや悩みが、穏やかなものに変化していくとしたら、ご家庭の雰囲気が変わっていくイメージが沸くのではないでしょうか?

お母様が変わり
家の中の空気が変わる。

家の中の空気が変わるから、お父様も少しずつ協力的になってくれます。
ご夫婦の関係が、少しずつ穏やかなものに変化していきます。

摂食障害のお嬢様は、そんな変化を敏感に感じているのです。

だから、お嬢様自身が「過食嘔吐なんて、もう辞めたい」「カロリー計算ばかりじゃなくて、昔みたいに、家族で一緒にごはんが食べたい」「みんなでテレビ観て、ゲラゲラ笑いたい」と思い始めるのです。

たしかに、摂食障害の卒業まで、長い道のりです。
長いからこそ、お嬢様ひとりのチカラでは、途中でくじけてしまうかもしれません。

摂食障害に自然治癒はありません。
摂食障害は「待つ」だけで治る病気ではありません。
摂食障害は「付き合っていくもの」でもありません。

お母様が少し先を歩いて、「変わっていくことが楽しい」というお手本になってください。

変わること。
最初は苦痛かもしれません。

けれど、だんだん手応えを感じ始めると「変わり始めている自分」を楽しめるようになっていきます^^

ぜひ、安心して「変わること」に挑戦してみてください。
母親カウンセリングの詳細はこちらです!