体重!体重!となっていませんか?ご家族こそ、体重についての考え方を変えることが大切です。
摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
拒食症・過食・過食嘔吐の克服経験者であり、国家資格・公認心理師です。
■摂食障害と「こだわり」シリーズ
・【拒食症/過食症】夕飯は●時までに食べなければいけない、というこだわり。
・【ご質問】摂食障害が治った後、こだわりは少なくなりましたか?
・【拒食症と体重】こだわりを無くすために家族ができること(*この記事)
拒食症で通院・入院すると…
●㎏に増やそう
●㎏無いと、学校・仕事は禁止…etc.
といわれがちです。
毎回の診察は、「治療」というよりも、体重測定の時間になっていないでしょうか?
体重を測定することが、本当に「治療」なのでしょうか?
「これまで当たり前と思っていたこと」について、1つ1つ考え直してみることが、「変わる」ことの第一歩かもしれません。
摂食障害専門カウンセラーの「体重」についての考え
私は、摂食障害専門カウンセラーとして、克服経験者として、
体重は必要。
でも、体重だけでは「人生」はいきていけない
と考えます。
女性として生理が「ふつう」に起こることは必須です。
しかし、●㎏になればぜったい生理が回復すると言い切れるものではなく個人差は大きいですし、体重が増えてすぐ生理が回復する人としばらく時間がかかる人がいます。
さらに、体重は日々、変動するものです。
変動する理由も、体脂肪にかぎりません。
水分による変動が1日に2~3kgあることも「ふつう」みたいです(管理栄養士やトレーナーなど専門家からの情報では)。
ですから、体重変動に一喜一憂しすぎたり、1kg単位で行動制限が変化する考え方には、違和感を覚えます。
拒食症の回復:ご家族こそ、体重に固執していませんか?
拒食症のお嬢様を持つお母様からのご相談は、数多く行っていますが…
・どうしたら体重へのこだわりが無くなるでしょうか
・どうしたら食べることが怖くなくなるでしょうか
・どうしたら太ってもいいと思えるでしょうか
という声が後を絶ちません。
しかし、お母様のカウンセリングでお話を伺ってみると、大抵は、お嬢様の体重に一喜一憂しているのはお母様自身の場合がほとんどです。
体重を増やさなければ…
どうしたらもっと食べてくれるの
また入院と言われたら…
と、お母様のお気持ちが「体重!体重!体重!」と執着してしまっているのでないでしょうか?
その環境の中で、お嬢様が自由に食べたいものを楽しく食べられるようになるでしょうか?
大切なのは、お母様から変わることです。
体重は必要。
でも体重だけでは生きていけませんから。
【オススメ本】体重の推移をみてみよう
摂食障害専門カウンセラーのほんとうの体重推移を記録した本です。
摂食障害に悩んでいる方の「治りたくない」「治るのが怖い」という声はよくありますが、その理由の1つに「自分がどんな体重・体型になるのか分からない」という不安があると考えます。
誰でも、未知の世界に足を踏み入れるのは怖いことですから、摂食障害の方が抱える不安はとても自然なものです。
そこで、本書では体重変動を赤裸々にお伝えすることで、机上の空論ではない「ホントの話」を知ってほしいと考えました。摂食障害に悩むご本人様だけではなく、ご家族様こそ「ホントの話」をお読みいただけると幸いです。
第1部では「私の体重変動:摂食障害7年間の記録とその後」として、実際の記録や当時の主治医の言葉などを紹介しています。
他人の診察内容を知る機会はなかなか無いと思いますので、今の摂食障害に治療に行き詰まりを感じている方こそ、お読みいただきたいと思います。
第2部では、「摂食障害専門カウンセラーとしてお伝えしたいこと」としてよくあるご質問を取り上げています。
曖昧にされがちな体重の話題こそ、摂食障害専門カウンセラーならではの解説をご覧ください。
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