摂食障害の回復:「過去の捉え直し」とは?


懐かしい場所。

摂食障害専門カウンセリング・中村綾子です。

摂食障害からの回復において、「過去の捉え直し」は非常に大切です。

しかし、この「捉え直し」の考え方は誤解されやすく、単なる「過去を思い出すこと」と混同されることがあります。

今回は、効果的な「捉え直し」の方法と、その重要性について解説します。

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「捉え直し」とは何か?

「捉え直し」は、単に過去の出来事を思い出すだけではありません。重要なのは以下の点です:

– 過去の出来事に対する感情の理解
– 現在の自分から見た、その感情の捉え方
– 摂食障害の原因との「つながり」をみつける

思い出す数より質・深さが重要

多くの人は、できるだけ多くの過去の出来事を思い出そうとしますが、これは必ずしも効果的ではありません。

むしろ、以下の点に注目することが大切です:

– 個々の出来事の「深さ」

– 現在と未来へのつながり

– 沸き上がる生々しい感情

歴史の年表のようにたくさん書き出せばいいというものではありません。

その時々の自分の感情や、今の自分から見た時に沸き上がる感情を「感じて」いきましょう。

頭ではなく、心で感じる

摂食障害は心の病気です。

したがって、過去と向き合う際も、頭で考えてばかり…になるのはNGです。
何よりも、感情ありきです。

– 自分の心で感じることを優先する
– 頭で考えることは不要です。

回復に効果的な「捉え直し」のポイント

1. 特定の出来事に対する感情を深く掘り下げる
2. その感情が現在の自分にどう影響しているか考える
3. 摂食障害との「つながり」を探る
4. 現在の視点から、同じ状況ならどう対応できるか想像する

「捉え直し」はむつかしい作業ですが、摂食障害からの回復に不可欠なプロセスです。

ひとりで取り組むと、どんどん深みにハマったり、周りの人へのネガティブな感情(恨み・つらみ・怒り…)ばかりが表出してしまうリスクもあります。

ひとりで取り組むのが難しい場合は、摂食障害専門カウンセリングで一緒に取り組むことをお勧めします。

「過去の捉え直し」について、より詳しい情報や実践的なアドバイスについては、【動画教材】摂食障害「過去の捉え直し」をする方法をご覧ください。