拒食症回復期の過食と甘い物への欲求:対処法と心理的なアプローチ

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。

国家資格・公認心理師を持つ唯一の摂食障害専門カウンセラーです。

*2021年追記しました。

甘いものがドンドン食べたくて・・・
そのうち終わるだろうと思っていたのに
止まらない・・・

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摂食障害に悩む方には、
とても多い相談です。

今回のご質問をご紹介します。

*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。

◆メルマガ読者さんからのご質問◆

私は拒食症からの回復期の過食なのかよくわからないのですが
甘いものが止まらないです。体の声が聞けません。
どうすればいいでしょうか?

ご質問をありがとうございます。

1.「回復期の過食」は、イイですか?

今回のご質問に限らず、よくこんな声をいただきます。

「これは、『回復期の過食』ですか?それとも『過食症』になってしまったんでしょうか?」

「回復期だから、たくさん食べてもいいんですよね!?」

いろんな勘違いがふくまれていることを感じています^^;;

まず、「回復期」という言葉は便宜上のものであって、「◯日~◯日」「△ヶ月」とハッキリ分かるものではありません。

また、回復期だから沢山食べるとか、食べてもいい時期と考えてしまうのは、やはり「心の病気」という1番大切な部分を忘れてしまっている状態と言えるのではないでしょうか?

拒食で食べない・食べられない状態とは、なにもかも拒否している心を表していると考えます。

ガマン我慢がまん。。。

積もり積もったガマンが爆発する時があります。

爆発が表れ方がイロイロなんです。

食で爆発すれば、これまでにないような猛烈な勢いで食べることがあります。
行動で爆発すれば、暴言・暴力が一気に酷くなることがあります。

カンタンに言えば、これまでの「倍返し」が起こっているのです。

倍返しを、どう受け止めるか
倍返しを、どう改善していくのか

それは、「食べれば治る」という単純なものではないはずです。

それなのに、食だけを見ていませんか?

2.甘いもの欲求のウラ側

急激に食べだす時、
ヘルシー和食をたくさん食べる人は、まずいません。

大抵は、糖質・脂質が多い食品ばかりになります。

甘いもの欲求には、いろんな理由があります。

■生き延びるための選択

糖質と脂質は、飢餓との闘いが続いていた人類にとっては、生き延びるためにとても大切なエネルギーだったのです。

だから、長期間拒食でいた場合、同じことが起こるのです。

飢えているから、すぐにエネルギーになるものを欲してたまらなくなるのです。

■甘えたいという心理的な欲求

幼い子は、苦みや渋みといったものを嫌う傾向がありますが、甘いものは大抵、好んでたべると言われています。

それは、本能的に安全なものだ分かっているからです。

安全なものを与えてもらう中で、安心した関係が築かれていったのではないでしょうか?

甘いもの=甘えたい

私は、心の欲求が味覚にも表れていることと考えます。

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甘えていますか?
甘えたいって言えていますか?

3.「身体の声が聞けるようになる」ためには?

ご質問にも書いてくださいましたが、よく言われるのが、「身体の声を聞けるようになる」ですよね?!

たしかに、間違いではないと思います。

ですが・・
本来の身体の声をムシし続けてしまった後、何を信じていいのか分からない状態ではないでしょうか?

空腹なのか、空腹じゃないのか分からない
食べても食べても満腹にならない
お菓子を食べてもドンドン欲しくなる
甘いものは食べられるけど、ご飯は食べられない・・・etc.

こうした状態で、「じゃぁ、身体の声を聞きましょう!」というのは無理難題ですよね^^;;

まずは、摂食障害のただしい知識を身に付けていきませんか?

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