名古屋市・刈谷市
拒食症の母娘が笑顔になるカウンセリング
中村綾子です。
あと2ヶ月くらい経つと、街の風景がかわりますよね。
街を歩くと、クリスマスの飾りつけが目に入る。
外ではカップルが楽しそうに歩き、テレビをつければクリスマスにおすすめのレストラン。
そんな今の時期、心がますます辛くなってしまう・・・。
私も長年苦しかったです。
世の中が華やげば華やぐほど、どんどん惨めな気持ちになりました。
その中で最も苦しかったのは、家族団らんを望まれること。
拒食の時は、一度にたくさんの料理を見るのが怖い。
・みんなで食べると、せかされる。
・自分のペースで食べたいのに、野菜もいっぱい食べたいのに・・・。
・ケーキなんて、怖くて食べられない!
・私が食べれないのに、みんなは私の目の前で食べるの?!
数々の気持ちが沸いていました。
それでも、具体的な対策をするわけでもなく、上記の気持ちをはっきり伝えることも出来ず・・。
一人で抱え込むことを選んでいました。
毎年、年末年始が苦痛になりました。
回数を重ねるにつれ、少しずつ対策を考えるようになりました。
私も家族も、ちょっとラクな気分で過ごせるクリスマス、年末、お正月。
それらを、【集まる時間】と【ケーキ】に分けて考えていきます。
まずは、実例のご紹介です。
*クリスマスの場合を中心に書いていきます。
【集まる時間】
『夕食をみんなで囲む』から『夕食後のケーキだけ』に変更。
かつては、大人数でワイワイ食べていたクリスマスの夕食。
けれど、人数が増えれば、見た目の量も増えてしまう。
そのため、クリスマスでも、夕食は普段と同じ内容。
集まるのは、予め決めておいた『ケーキの時間』。
【ケーキ】
ケーキが全く食べられなかった時期は、ケーキ屋さんのプリン。
少しケーキもOKになってきた時期は、1個ずつの普通のケーキ。
大きいデコレーションケーキを見るのも怖い。
食べられないかもしれない不安。
なので、一緒にケーキ屋さんに行きました。
ショーケースに並んでいる、1個ずつのケーキ。
イチゴのムースなどは食べれたので、当時の私はムース系を選択。
家族メンバーは、それぞれの好みに合わせて購入。
それでも、私の中には不安がいっぱいでした。
「買ったけど、食べられなかったらどうしよう?」
「食べて気持ち悪くなったら、どうしよう?」
そういう時は、母がレスキューの役割でした。
「その時、考えればいいじゃん!」
「食べれなかったら、食べてあげるよ(笑)」
「残って困ることはないんだから」
実際、食べる場面になっても、「自分が選んだケーキ」なので、私も食べることが出来ました。
そして、各自が目の前のケーキだけを食べる環境なので、ここでは「自分のペース」を守ることも出来ました。
ゆっくり、ゆっくり食べて、「あ、食べれるんだぁ・・」という自分に、ふと気づいていきました。
【今、摂食障害に悩むあなたへ】
食べられない現状、食べだしたら止まらないんじゃないかという不安。
きっとあなたにとってのクリスマスは辛いものかもしれませんね。
でも、一人で抱え込んでいても、家族はきっと気づいてくれない。
「理想のクリスマスの過ごし方」とは違うかもしれないけれど、今のあなたが心地よく過ごせる方法を見つけてみよう。
もしかしたら、家族の団らんを避けることがベストなのかもしれない。
もしかしたら、一緒にお茶だけ飲むことがベストなのかもしれない。
「いつものクリスマス」を求めるよりも、今のあなたにとっての「ベスト」を考えてみよう。
そして、それを家族に言葉で伝えてみよう。繰り返し、繰り返し・・・。
【今、娘さんの摂食障害に悩んでいるお母様へ】
きっと、今の時期すごく思い悩んでいらっしゃることと思います。
大変ですよね。
家の中に、一人「食べることに悩んでいる子」がいるのは。
けれど、今は娘さん自身も「いつものクリスマス」が出来ないことで、自分を責めているかもしれません。何も言葉に出さないのは、言えないほどに辛いのかもしれませんよね。
今年のクリスマスで必要なのは、『妥協』です。
普段のご馳走が並ばなくても、妥協。
いつものレストランにみんなで行けれなくても、妥協。
娘さんと家族の皆さんが、ある程度妥協して、ある程度満足できる過ごし方を見つけてみましょう。
いつもと同じではなくても、「ちょっとクリスマス気分」。
それだけで、充分、娘さんのココロに響いているんです。