摂食障害が「時間のかかる病気」の理由と今できること

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。


摂食障害って、治るのにどれくらいかかるの?
●年も摂食障害の人がいるって、本当?
ちょっと病院行けば治ると思っていたのに・・・

そんな気持ちが沸いたことはありませんか?

摂食障害の回復が時間がかかる理由、
それは、いくつもの場面でタイミングを逃していることが理由と言えます。

(1)身体や心の異変に気付くまでの時間

(2)異変に気づいてから、治療を受ける決心をするまでの時間

(3)決心から実際に病院・カウンセリングにつながるまでの時間

(4)相性のいい病院・カウンセリングが見つかるまでの時間

(5)実際の回復のスタート

当てはまるところがあるのではないでしょうか?
もしかしたら、どれもこれも当てはまるのかもしれません。

異変にうすうす気づきながらも、
なぁなぁにしていたり

異変に気づいても、
摂食障害だと認めることが怖かったり

最初は病院に行っても、
一度うまくいかないと「つながる」ことが出来なかったり

なんとなくの通院で、「合っているかどうか分からない」まま続けていたり・・・

まだ回復そのものがスタートする前に、あっという間に時間が経ってしまうのです。これは、摂食障害だけではなく、他の依存症にも言えるみたいです。

アルコール依存症もDVも、病気だから。

<略>

専門家の判断にゆだねて、家族は後方支援する。
それに気づいて離婚するまでに、6年もかかってしまった。

前回のメルマガでも取り上げた本
「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」(西原理恵子著・角川書店)からの引用です(メルマガ読者になる

病気って思えないから、
ずっとDVを耐えてきた著者。

病気って思えないから、
家族の愛だけで解決しなければ、と思ってしまった時間。

その間に、お子さんたちが生まれ、
必死に仕事して、
必死に子育てして・・・

離婚に踏み切るまで6年も経ってしまったそうです。

摂食障害も同じなのです。

病気を病気として認めること。
それは、とても勇気がいることかもしれません。

「精神科」という言葉に、戸惑うかもしれません。
「摂食障害」という病気を受け入れるのに、時間がかかるかもしれません。

かつての私も、その1人でした。

私は生まれて初めて摂食障害のために心療内科を通う前、
胃腸科にかかっていました。

なぜなら、主訴が「胃が辛くて食べられない」だったからです
(自分に、そう思い込ませていたのです)。

カナダ留学中から生理が止まっていても、
帰国前には40kgを切っていても、
心理学で「摂食障害」「拒食症」という言葉は習っていても、

やっぱり「自分はちがう」という気持ちが大きかったと思います。

上記のように、私も

「(1)身体や心の異変に気付くまでの時間」から
「(3)決心から実際に病院・カウンセリングにつながるまでの時間」が長かったです。

さらに、「(4)相性のいい病院・カウンセリングが見つかるまでの時間」が、もっと長かったのです。

長ければ長いほど、イヤになります。
長ければ長いほど、「自分は治らないんじゃないか」という気持ちになります。

だからこそ、少しでも早く相性のいい病院・カウンセリングに出会って欲しいと思っています。

相性のいい病院・カウンセリングに出会って、
「回復の道」に乗ってちゃんとゴールを目指してほしいのです。

回復の道に乗っていれば、
極端な気持ちの浮き沈みが減っていくのです。

ちょっと良くなったからといって
調子にのることが減っていきます。

ちょっと症状をぶり返したからといって、
絶望することも減っていきます。


回復のために、1番最初に取り組んでほしいことは、こちらです。