摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
病院に行っても、すごい数の患者さんで、じっくり話なんて聞いてもらえない。
待ち時間が長くて早く帰りたい気持ちになって、せっかく考えていった質問もどうでもよく思えてしまう。
やっとの想いで受診したのに、あんまり真剣に考えてもらえなかった・・・etc.
そんな経験をしたことはありませんか?
私も、同じように「通院しているけれど、うまくいかない状態」が、とても長かったです。
通院自体も、納得できるものではない。
摂食障害も全然回復に向かっていかない。
日々のイライラも、どうしたらいいのか分からない。
暗闇の中を模索し続ける日々。
暗闇ばかり続く時間は、とても辛かったです。
けれど、暗闇だからこそ、「分かったこと」があります。
それは、現在のカウンセリングの「在り方」にも活かされています。
(1)たくさんの医師・カウンセラーと会っても、「分かってくれない」と思っていたこと。
(2)摂食障害の克服経験だけでは、心は語れない。
(3)元・主治医の衝撃的な言葉「そんなに真剣に話を聴いちゃうから、疲れちゃうんだよ」
(1)たくさんの医師・カウンセラーと会っても、「分かってくれない」と思っていたこと。
私が摂食障害に悩んでいた頃、とても多くの医師・カウンセラーの方とお会いしました。
転院回数は、10回。
ホームページだけを見たり、
何ケ月待ちの予約だけをしてキャンセルしたり・・・という病院を含めれば、もっと数は多くなります。
つい最近思い出したことですが・・・
実は、病院以外では、民間カウンセリングに数回通ったことがありました。
1番最初は、紹介状をもらったから受診した療内科。
「どんなところだろう?」とドキドキの初回。
結局、「入院するか、自分で(体重を)増やせるか?」という二者択一を迫られただけでした。
そして、入院先の大学病院精神科。
その後、心療内科や精神科のクリニックを転々としてきました。
いろいろ調べて、女性外来に行ったこともあります。
でも、相談に乗ってもらえると思って受診したら、「女性」ではあっても、心を専門とした医師ではありませんでした。
「分かってくれない」という気持ちが、いつもモヤモヤしていました。
モヤモヤした気持ちの中でも、【ハッキリしたもの】と【ハッキリしないもの】がありました。
ハッキリしていたことは・・・
・体重が増えれば、考え方が変わるとくりかえし言われたこと
・「分かるよ!」という言葉が軽々しく聞こえたこと
・「体重が増えるのが怖い」と言えば、「治す気がない」と判断されたこと・・・etc.
きっと、挙げればキリがないほど、「ハッキリしているけれど、自分の中ではモヤモヤした気持ち」を抱えていたのだと思います。
さらに、「何か分からないけれどモヤモヤする・・・」という気持ちを、ずーっと考えて行きついた【答】があります。
【体感の無いところに、本当の共感は無い】
ほとんどの医師・カウンセラーたちは、「摂食障害を学んだだけの人」でした。
立派な肩書とたくさんの「摂食障害患者と接した経験」があるかもしれません。
でも、「摂食障害の経験がない人」たちなのです。
「患者としての経験」がない人たちに、「摂食障害のつらさ」をわかってほしいと思っていた自分に気が付きました。
(2)摂食障害の克服経験だけでは、心は語れない。
一方で、克服者カウンセラーと名乗る人は、いろんな分野に沢山いらっしゃいます。
うつを克服したカウンセラー
摂食障害を克服したカウンセラー
不登校の子どもを治した母親カウンセラー
夫婦問題の改善を経験した夫婦関係のカウンセラー・・・etc.
経歴はさまざまです。
でも、自分が治る・回復したことと、全くの他人の心を理解し・正しく回復に導くことは別ではないでしょうか?
ちょうど、日本語を自由に話せる日本人でも、「正しい日本語」を日本に来たばかりの人に教えることは、難しいことと同じです。
私が摂食障害だった頃、「治っただけのカウンセラー」のもとに通うのは、正直、抵抗がありました。
なぜなら、私自身は、小学生の時からカウンセラーを目指してきたからです。
実際、大学・大学院でずっと心理学を学んできた経歴があったからです。
知識も経験も、どちらも大事。
どちらもあるから、よりよいカウンセリングにつながる。
今、カウンセラーとしての私は、そう思っています。
(3)元・主治医の衝撃的な言葉「そんなに真剣に話を聴いちゃうから、疲れちゃうんだよ」
【真剣に話を聴くこと】
これが、私がカウンセリングを提供する上で、1番大切にしていることです。
当たり前ですよね。
当たり前すぎることを、なんでわざわざ・・・と思うかもしれません。
けれど・・・
私がまだ摂食障害だった頃、通っていた主治医から衝撃的な言葉があったのです。
当時、パン教室を主宰していました。
経営もまったく勉強しないまま、
パンの腕も素人同然、
そんな中でも、たくさんの生徒さんが集まってくれました。
生徒さんたちとレッスンの合間にお喋りをすることが大好きでした。
お喋りの多くは、いろんな相談でした。
この場所は「よろづ相談所なのか?」と思うほど、ありとあらゆる相談がもちかけられました。
でも、その場は、パン教室。
決して、カウンセリング契約を結んでいる相手ではありません。
あくまで、パンの先生とパンの生徒。
なんの制約もない中で、次々ともちかけられる相談に、次第に戸惑うようになっていきました。
とても深刻な相談も多かったです。
その話を聴き入ってしまい、まだまだ摂食障害だった私の心身が、悲鳴をあげるようになっていました。
それを、通院先で話した際、当時の主治医から言われた言葉。
「そんなに真剣に話を聴いちゃうから、疲れちゃうんだよ」
瞬時に、私はこう思いました。
「先生は、そんなに真剣に私の話を聴いていないってことですね。。。」
言えませんでした。
でも、すごく印象的な経験として、今も私の中に鮮明に残っています。
だから、カウンセラーという立場になった後も、繰り返し思い出しています。
真剣に話を聴くということ。
当たり前です。
でも、そこまで真剣に話を聴いてもらえなかった患者時代の経験があるからこそ、私はとても大切なことだと思うのです。
当たり前のことを、
当たり前にやり続けること。
それが、カウンセラーとしての「在り方」に通じます。
・・・
私は、人として完璧ではありません。
カウンセラーとしても、まだまだ未熟です。
万人受けするカウンセリングは、世の中に存在しないのかもしれません。
けれど、万人受けしなくても、あなたがあなたに合ったカウンセリングを見つけ出すことで、あなたの未来は違ったものになります。
摂食障害から卒業し、すばらしい未来に向かっていく姿。
クライアント様の経験談で、ぜひ、この感動を味わってみてください!