摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
病院についてのご質問、
とても多くいただきます。
「病院行ったほうがいいですか?」と聞かれれば、私は、「はい」とお答えします。
「病院は行きたくないです」と言われたら、私が絶対必要と感じる場面以外は、病院の話題は出さないです。
こうしたクライアント様のご質問によって異なる対応をしています。
理由は、あなたの心次第だから。
病院をどんなふうに利用するのか?
薬に対してどんな気持ちなのか?
病院に何を期待しているのか?
こうした話を深めていくことは、
病院に行く・行かないという二者択一以上に、ずーっと大切なことだからです。
病院に対する気持ちを吐き出したり、
一つ一つメリットデメリットを考えたり
カウンセリングと病院の併用について考えたり
2ヶ所に行けば、必ず異なる意見・治療方針にぶつかります。
その時、どう感じ、何を考え、何を貫き、何を取捨選択していくのか・・・
時には、とてもシビアな選択を迫られたり、
時には、真逆の意見に翻弄されたり、
いろんなことが予想されます。
クライアント様の実情
■摂食障害本人のカウンセリングの場合
精神科・心療内科の通院とカウンセリングを併用している方は・・・少数です。
ただ、別の通院(婦人科など)をされている方は、何人かいらっしゃいます。
■母親カウンセリングの場合
摂食障害のお嬢様が、通院している場合がほとんどです。
通院していても、なかなか回復していかないから困っている。
通院していても、お母様自身が相談する先がない。
「形だけの通院」になっていて、摂食障害の治療に疑問を感じている・・・etc.
こうした方が多い印象です。
時には、全くどこの病院にもカウンセリングにもつながっていなくて困っている・・・というお母様もいらっしゃいます。
結局・・・摂食障害が治るために病院は必要なの?
で、
結局、
どっちなの?
これが、1番知りたいことだと思います(笑)。
でも、
「どっち」とは言い切れないのです。
理由は、
病院も千差万別、バラバラだからです。
精神科という表札であっても、
中身は分かりません。
その先生の経歴や、摂食障害に対する考え方は、「精神科という表札」だけではわかりません。
「病院」といっても、
・カウンセラーが常勤している病院・非常勤でいる病院・全くいない病院
・入院施設がある病院・無い病院
・心理検査が多い病院・全く心理検査をしない病院
・身体のことを重視する病院・身体の検査を一切しない病院・・・etc.
本当に様々です。
摂食障害とは心の病気です。
でも、食べることが上手くいかないと、何らかのカタチで体はダメージを受けています。
だから、本当は身体の心、それぞれのチェック・回復が必要なのです。
ですが・・・
今の世の中で、そこまでの考えを持ち、全体を把握し、社会復帰までつなげて考えてサポートしている治療者・治療団体は、いるのでしょうか????
正直・・・いないと思います。
そして、私も医師ではないので、身体のチェックや薬の処方は出来ません。
私が摂食障害専門カウンセラーとして出来ることは、
心の悩みを聞き、
過去を捉えなおし、
現在への考え方が変わっていき、
「働き方」を共に考え、
症状ゼロ・安定した社会生活につなげ、卒業に導く・・・
ただ、それだけです。
なので、身体のほうは、クライアント様が必要と感じた時に各自で病院などを探していただくことになります。
一個人のカウンセラーとして、
出来ないことは沢山あります。
けれど、、、
摂食障害がほぼ治った状態でも、社会の中で「仕事」が見つけられなかった辛さが、どれほど辛いことなのかを、私は経験しています。
治っただけではなく、
「働く」につながること。