摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
先日のご質問企画では、たくさんのご応募をありがとうございました!
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■ご質問
摂食障害の娘の心にどうしたら届くのか。。。
変に気を遣わず本音で話しをしていますが、心も身体も折れてしまいそうでホントに心配です
*お断り*
ブログ上での回答は、こちらで理解できる範囲で記載しております。
一人ひとりの状況によって合う・合わないがありますので、自己責任でご判断ください。
身体のキケンに、迷いは禁物!
娘が病院に行きたくないって言うから・・・
入院しても「退院したい」と言い続けて無理やり退院してしまったから・・・
合う病院が見つからないから・・・
といった理由で、病院を避けていませんか?
ご質問をくださった方のお嬢様の状況は、もちろん分かりません。
ですが・・・身体がキケンンな状態にも関わらず、なんとなく時間ばかりが過ぎてしまう・・・という状況は、とても良くあります。
身体がキケンな時、迷いは禁物です!
病院に行くかどうか
合う病院はどこか。
「娘が行く気になる病院」はどうしたら見つかるのか・・・
という迷いは、不要です!
身体がキケンな場合、選んでいる余裕はありません。
摂食障害は命にかかわる病気。
ホントに、いつどんな状況の時、命を落とすか分からない病気。
そんな時に、「迷っている余裕」はありません。
もし、複雑骨折したら、迷っている余裕なく、病院で手術のはずです。
もし、大けがで大量出血したら、イヤでも輸血を受けるはずです。
もし、高熱が続いていたら、救急外来でも行くはずです。
同じ危機感、今、お持ちですか?
ホンネで話すために、ホンネを見直しましょう
良かれと思ってやっていることが、摂食障害の正しい理解とはずれていたり。
良かれと思っていることが、実は、お母様自身の思い込みだったり。
良かれと思ってやっていることが、実は摂食障害を悪化させていたり。。。
ホンネで話すことをオススメしていますが、そのホンネは、ホントに本音ですか?
そして、そのホンネのままで、回復につながる本音ですか?
例として、昔の考え方を挙げます。
むかーしは、運動中に水を飲むことが禁止だった時代があります。
根性で運動し続けるのが、当時の指導者たちのホンネ。
でも、現代では、「適度な水分補給は大事」と分かってきました。
当時の指導者たちのホンネ、変える必要がありますよね?
もし、当時の「水は禁止」を続けていたら、キケンですよね?
これは、本音を見直し、ホンネを変えることが必要、という意味です。
新しい研究で分かったことや、時代の変化によって、ホンネを客観的に見直すことは必要なのです。
客観的に見直すためにも、専門家を尋ねましょう。
客観的に冷静に考えるためには、第三者のチカラが必要なのです。
摂食障害の心に響く言葉とは?
何年も前になりますが、メルマガ読者様からこんなご質問をいただいたことがあります。
「摂食障害の頃、なんて言われた時『治そう』と思いましたか?」
とてもとても考えさせられるご質問でした。
私が、過去の言葉を思い出すのがタイヘンだったという意味ではありません。
私に響いた言葉を、そのままお嬢様に伝えて、お嬢様の心が動くと思っているのかなぁ・・・と深ーく考えてしまったのです。。。
仮に、摂食障害の頃に響いた言葉が●●だったとします。
●●を、そのままお嬢様に伝えてしまったとしたら・・・
・「え?お母さん、なんだかウソっぽい」
・「なんで急にそんなこと言うの?」
・「やっぱり分かってくれない」
といった言葉が、お嬢様から返ってくるのではないでしょうか?
もしくは、とても疑い深くなってしまったり、開きかかえた心を急に閉じてしまったり。。。
いろんなデメリットのほうを想像します。
だからこそ、摂食障害のお嬢様に「●●という言葉を言ってあげてください」とお伝えすることは、ありません。
言葉とは、心から湧き出るもの。
お母様の心から、自然に湧き上がってくるもの。
つまり、順番としては、
(1)お母様の心が変わる(価値観が変わったり、イライラが治まったり、本音を見直したり)
(2)心から、これまでと違った言葉が沸いてくる
(3)湧き上がった言葉が、自然にお嬢様に伝えられる・伝わる
もしかしたら、言葉そのものは、そんなに重要ではないのかもしれません。
摂食障害のお嬢様は、とても感じやすいのです。
感じやすいからこそ、言葉より「空気」で伝わっていくのです。
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