【新人カウンセラーにオススメ本】公認心理師がお薦めする闘病記


公認心理師・中村綾子です。

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受験を終えたばかりでも、次を考えている方が多くいらっしゃるようです。
「新人が臨床で実践するまえにお薦めの本」を教えてほしいという声をいただきました。

今回のブログ記事では、私がお薦めしたい本3選をご紹介します。

高名な先生方の本は、もちろん大切だと思いますが、私は、

・病気とご本人
・病気を持っている方とその家族
・家族の葛藤

など、できるだけリアルな声に触れていくことが臨床には役立つと思っています。

私たち公認心理師は専門家であるが故に、より専門分野の勉強に力を入れがちですが、実際にお会いする方(患者さま・クライアント様)が求めているのは、有名な治療法でも心理学の知識でもありません。

1番求められるのは、「共感」です。

自分のことをわかってもらえた
自分の気持ちを話してもいいと思えた
自分でも生きていていんだと思えた

そんな気持ちこそ、次につながると思っています。
また共感してもらえたという実感こそ、「これまで誰にも話したことがなかったんですけれど…」という大切な話を打ち明けてくれるものだと考えます。

そこで、私がお薦めしたい本を闘病記を中心にご紹介します。

オススメ本(1):ありがとうって言えたなら

この本は、不仲だった家族に病気分かってから、家族の関わりを中心に描かれたストーリーです。

漫画なのでとても読みやすいですが、より臨場感が伝わってきて涙無くしては読めない一冊です。

私がこの本を知ったのはちょうど父の病気がわかった時でした。重なる部分が多く、本当に泣けました。
すぐに母に勧めてみましたが、母はそこまで涙しなかったようです^^;

「ありがとうって言えたなら」

オススメ本(2):マンガでわかる!統合失調症—家族の対応編

統合失調症の方やそのご家族とカウンセリングでお話しする機会は、あまり多くないかもしれません。

しかし、統合失調症を含め、「病気の人」の前に「ひとりの人間」だと考えます。

「ひとりの人間」として、家族があり日常生活があり、葛藤があります。

ご家族の温かな関わりの中で、少しずつ穏やかな表情を見せていくストーリーには心打たれるものがありました。

接し方だけで治るわけではないものの、カウンセリング場面では「困っていることばかり」に焦点を当ててしまいがちです。

だからこそ「日常生活のあるべき姿」を身近に振り返るためにも、大切な一冊です。

マンガでわかる!統合失調症—家族の対応編

オススメ本(3):摂食障害治り方Q&A


『摂食障害治り方Q&A』

私の本です(笑)。

同業者の先生方からもご好評いただいています。

摂食障害専門カウンセリングでは、お母様方からのご相談が常に全体の過半数を占めています。

・自宅でどう接したらいいかわからない
・体重が増えたのに気力がわかないのはどうして?
・拒食症・過食症の治り方とは?

といった「誰にも聞くことができない疑問」をご家族が抱えている場合が多くみられます。

ご家族相談を実施している病院・クリニックもあるようですが、ご家族に診断名がつかない場合(特に症状などがない場合)、保険適用になるか否かはむつかしいところです。

ご家族が摂食障害のお嬢様との接し方で悩んだり、お嬢様に振り回されてしまったり…という状態が繰り返されれば、やはり摂食障害のお嬢様自身にも大きな影響はありますし、回復とは逆方向に進んでしまう場合も少なくありません。

たとえ、カウンセラーとしてお話を伺う相手が摂食障害のご本人様だけであっても、ご家族の苦悩や葛藤を知っておく必要があると考えます。

Q&A形式で記載していますので、読みやすいかと思います。
ぜひ手にとってみてくださいね^^
『摂食障害治り方Q&A』

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