親友に彼氏。早く治さなきゃと焦るばかり

摂食障害カウンセリング
中村綾子です。

友達と比べて
摂食障害の自分がイヤになったり

周りと比べて
焦ってばかりの空回りが続いたり

摂食障害仲間ばかりの中にいるよりは、
ずっと回復につながることだけれど、
ツラくてたまらないことが沢山あるかもしれません。
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今回のご質問をご紹介します。

*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。

◆メルマガ読者さんからのご質問◆

私は7年間拒食と過食、チューイングを繰返し、社会人になって人との食事もできなくなりました。

毎日夜の一人の食事だけが生き甲斐みたくなっています。

最近唯一何でも話せる親友に彼氏ができ、
嬉しいよりも「私を置いていかないで」という気持ちが大きくとてもつらいです。

自分は自分、他人は他人と思うのですが、気持ちの整理が上手くできず、早く治さなきゃと焦るばかりです。

ご質問をありがとうございます。

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1.頼る場所・人を複数確保しよう

2.「治さなきゃ」を行動していますか?

3.「治る」って何だろう?

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1.頼る場所・人を複数確保しよう

今回のご質問の場合は、
親友が唯一、話せる相手だったとのことですが・・・

これは、「家族にしか話せない」という場合も
同じようなリスクがあります。

頼っている人が1人しかいない場合、
その人のいろんな都合で、上手くいかなくなることがよくあります。

たとえば・・・
病気になったり
仕事が忙しかったり
ケガをしたり
寝不足だったり・・・etc.

あなたにとっては、大切な大切な「たった一人」かもしれないけれど、
相手には、相手の人生があるのです。

だからこそ、頼れる場所や人を複数確保していくことをオススメします。

これまで、深い話は出来ないと諦めていた人に、
ちょっとだけ近づいてみよう。

これまで、グループの中に入れないと思っていたなら、
思い切って、入って様子を見てみよう。

「人」の確保は、カンタンじゃないかもしれないけれど、
あなたから、行動を起こしていくことは「今、出来ること」なのです。

そして、頼れる場所は、もっと楽に見つかることと思います。

近所のカフェ
マッサージ
美容院
本屋・・・etc.
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思い立ったら、パッと行ける距離がベストです。
一時的であっても、「逃げ場」があることは、
あなたの心の拠り所になるはずです。

1人になる空間が必要な時は、
ビジネスホテルに泊まることもオススメです。

2.「治さなきゃ」を行動していますか?

「早く治さなきゃ」と「焦る」。

これは、決して悪いことではありません。

私は、治っていく人を見ていると
適切な焦りがあると思っています。

◯才だから、もうちゃんと働かなくちゃ!
あと◯年で、お父さんが定年退職するから、それまでには自立しないと!
大学生になっても、買い食い出来ないなんて、嫌!

こうした現実を見据えた焦りが、
今の「治る行動」につながっていくことは多々あります。

けれど、「焦るばかり」になってしまっている時、
何も身動きできない状態になっていないでしょうか?

今、出来ることを見つけてみよう。
今日、出来ることは、今日やってみよう。

頭でどんなに考えても
知識をどんなに詰め込んでも
治るためには、行動が必要なのです。

3.「治る」って何だろう?

今回のご質問は、「親友に彼氏が出来た」ですが・・・
これは、他の場面でも、似たような気持ちが沸くことと思います。

・友達が、一流企業に就職した
・同期が出世した
・知り合いが大きな家を建てた
・友人の年収が破格だった
・幼なじみが、海外駐在になった・・・etc.

他には、友達の子どもがスポーツなどで活躍して
良きママをやっているのを見たり。。。

「嬉しい」と思いながら
「すごいなー!」と思いながら

モヤモヤとした気持ちが沸いたり
嫉妬したり

相談相手を失ったという意味だけではなく、
今の自分との違いに、落ち込んでしまうんですよね。。。

・・・

私もずっと悩んできました。

パン教室を開始したのが、アルバイト以外のはじめての「仕事」です。
29歳になる頃でした。

新卒で働いている友人たちは、
すでにキャリア7年。

「仕事で忙しい」ということさえ、
私には、うらやましかったのです。

でも、「治る」って何だろう?
私でも出来ることって、何だろう?

そんなふうに考えた時、
一般企業に就職するという道には、
ずっと違和感がありました。

すでに「新卒」というブランドからも外れた私。
経験もキャリアも無い、20代後半の私。

そして、まだ摂食障害が治りきっていない私。

比べてしまう気持ちに終わりは無かったけれど、
自分にもできることって何だろう?
私でも働けることって何だろう?と考え続けた時、
思いついたのがパン教室だったのです。

・・・

「治る」って、何ですか?

私は、治るゴールを「症状がゼロになるだけ」ではダメだと考えています。

人と比べて、自分を卑下することもなく
社会生活をしていく中でも、症状が出ないこと。

身体の見た目も中身もフツー。

そんな状態が、「治った状態」ではないでしょうか?

「治った状態」になるために、この存在がホントに効くのです。
拒食症に限らず、言えること!