辞めたい時のがんばり方:摂食障害を治すことを頑張っていますか?

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。

「頑張らなくていいよ」

ブログでもよく書いていますし、
実際、カウンセリングでもよく使う言葉です。

でも、「がんばる」という言葉を勘違いしてしまう方も多いようです。

そして、「やめたい!」という気持ちが沸く時、ホントに「頑張らない」が最適かどうかは、慎重に見極めることが必要です。

・・・

先日、歯医者さんに行ってきました。
歯の矯正中なので、定期検診です。

まだ道半ばですが、矯正開始時と比べるとかなり変わってきたみたいです。
次回は5月中旬。
第一段階が終了します!

不思議なくらい、あっという間でした。
もうすぐなんだ・・・と思うと、すごく嬉しいです!

でも、「やめたい」と何度も何度も思っていました。

矯正を開始したばかりの頃、
とてもとても痛くて、
日常生活が不自由で、
噛めない・食べられない食生活で、
痛くて眠れない時もあって・・・

【やめたい】

今だから笑い話ですが・・・
実際、ノイローゼになるんじゃないかと思うほど悩みました。

矯正の治療費を捨ててもいい!
こんなに辛い生活が続くなんてムリ!
ノイローゼになったら、仕事なんて出来ない!

そんなふうに、ホントに『辞める一歩手前』まで行きました(笑)。

でも、思いとどまったのです。

なぜなら・・・

「『歯を治したい』と思った自分」を裏切りたくなかったから。

歯並びが悪いことは、ずーっとコンプレックスでした。
どんなに一生懸命にハミガキしても、汚れやすい歯が嫌でたまりませんでした。
キレイな歯並びの人を見ると、じーっと見つめてしまいました。

メイクを習いに行っても
服装を変えても
美容院に行っても

「変える」「変わる」ことは、
一瞬で出来ることでした。

ある程度のお金を出せば、
プロの方に、短時間で「変えてもらう」ことが可能なことばかりです。

でも、歯だけは違ったのです。

自分のチカラだけでは、変えようのないこと。
お金だけでは、解決できないこと。
短時間では、どうにもならないこと。

矯正を決断するまで、悩みに悩みました。
調べられる限り、調べ尽しました。
従来のワイヤー矯正も検討した上で、現在のマウスピース矯正を選びました。

そんな過程を経て、「矯正する!」と決めた自分。

もし、途中で矯正を辞めたら、そんな自分を裏切ることになる。。。
そう思ったのでした。

だから、気持ちの上では、やめる直前まで行きましたが、思いとどまったのです。

それから、10ヶ月。
上記の通り、「第一段階終了」という最初のゴールが見えてきました。
歯も順調に動いているようです。

辞めなくてよかった。
ホントにそう思っています。

摂食障害の回復も同じだと思うのです。

治ろうとすること自体を、辞めたい。
自分のことを考えることに疲れた。
どうせ治らないのだから、治療なんていらない。
治っても、辛いことばかりだし。
摂食障害があっても、別に生きていけるし・・・・・etc.

そんな気持ちが沸いていませんか?

私は、上記のすべての気持ちを経験しています。

「次こそは!」と期待を込めて転院しても、全然上手くいかなかった時。
何度も何度も、親とケンカしても分かってもらえないと思った時。
せっかく就職活動しても、落ち続ける日々だった時。
やりたい仕事を考えても、何一つ出来ると思えなかった時。
「太るくらいなら、治らなくていい!」と思った時・・・etc.

いろんな感情といろんな時があったのです。

転院10回と書いている通り、
たくさんの病院を辞めました。
安易な考えで始めた一人暮らしも辞めました。
就職活動も辞めました。

でも、「治ろうとすること」だけは、辞めなかったのです。
私はそこだけは、頑張って良かったと思っています。

・・・

「やめたい」という気持ちが沸くとき、
たくさんあると思います。

いろんな事のいろんな場面で。
いろんな「やめたい」があります。

何もかも辞めていいわけではありません。
何もかも「辞めることが正しい」とは思っていません。

時には、「辞めたい」という気持ちを抑え込んででも、頑張らないといけない場面もあるのです。

「辞めなくてよかった」と笑える日が来るから。
続けた後にしか、あなたがホントに望む結果は手に入らないのです。

先日、ひとりのクライアント様が卒業されました。
こんな言葉が印象的でした。

カウンセリングの途中には、「やめたい」「受けなければよかった」と後悔することも多々あります。

でも、摂食障害が治って困ることは、本当に一つもないと思うのです。

卒業アンケートを受け取る度に思います。

誰一人として、開始から一直線で卒業したクライアント様はいないのです。

カウンセリング場面ではいろんなドラマがあり、
いろんな感情が行き交い、
いろんな停滞期があり、
いろんな回復の道のりを歩んできているのです。

その中では、諦めたい・辞めたいという気持ちが大きくなることもあるのです。

そんな時、二者択一しかありません。

辞めたい気持ちを抑えて、頑張るか。
辞めたいから、辞めるか。

どちらを選ぶのも、あなたの自由です。
あなたの人生は、あなたにしか選べないのです。

乗り越えた先にある未来。
時には、頑張ってみませんか?

私は、あなたが、自分のための人生を歩んでいくために、今を乗り越えていくことを応援しています!

つい先日、卒業されたクライアント様の声。どうぞじっくりお読みください。