摂食障害入院の疑問:3つの疑問に答えます

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。

「体重が●kg切ったら入院」
「入院して、環境を変えてみる?」
「家で体重を増やせるか、入院するか」

摂食障害の通院をするたびに、こうした言葉を言われていませんか?

私は、命がキケンな状態は、カウンセリング向きではないと考えます。
「命を守るための選択」として、入院するしかない状況はあり得ます。

それを曖昧にしたり、適当に流したりしないで欲しいと、心から思っています。

そして!

「摂食障害の入院」という言葉は、よく耳にするものの、いろんな疑問を抱えていませんか?
なんとなく、全体がすごく漠然としていませんか?

私自身も、いきなり入院生活がスタートしてしまった!という感じでした。
予備知識もほとんどないまま。。。

そこで、3つの疑問だったことをまとめてみました。

◆摂食障害の入院前、3つの疑問

(1)摂食障害の入院って、精神科なの!?
(2)摂食障害の入院って、何するの?
(3)退院は、どういうふうに決まるの?

1つ目は、我が母の大きな疑問であり、衝撃だったそうです。
そして、2つ目こそ、漠然として想像がつかない世界ではないでしょうか?

私が入院中していた生活。
そのまんまを書いてみました。

きっと、「これが入院生活なの!?」と驚くことと思います。
もしかしたら、生活よりも、「食べ物」がショックかもしれません。

今、病院で「入院したほうが・・・」と言われていませんか?
もしくは、「入院って、何するんだろう?」とモンモンとしていませんか?

私が、拒食症で入院するまで、「入院生活」を知らないまま、いきなり始まってしまいました。

気持ちの整理もなく、
入院中がどんな生活なのか知識もなく、
退院基準も知らないまま、

全てがいきなり入院がスタート!!!

そんな感じでした。

そのため、大きな後悔と疑問があります。
今回は大きく分けて3つの「知りたかったこと」をお届けします。

きっと、多くの読者様が抱えている疑問と重なることと思います。

(1)摂食障害の入院って、精神科なの!?

これ、我が母にとって、衝撃的なことだったようです。
当時、通院していたのは「心療内科」。
でも、いざ入院となると、「精神科」。

「え???」

という感じだったようです。

私は、一応知識として精神科入院ということだけは知っていました。
でも「中身」は知らないままでした。

では、摂食障害の入院は、必ず精神科なのか?

これは、病院次第です。

年齢によっては、「思春期病棟」などもあり得ます。
稀に「心療内科」でも病棟を持っている場合もあります。

さらに、「精神科」という言葉だけでは、どんな病棟なのか全くわかりません。

開放病棟のみの精神科もあります。
すべて閉鎖病棟の精神科もあります。

保護室を持つ病院・持たない病院。

統合失調症の人が多い病院。
うつ病の人が多い病院。

長期入院している患者さんが多い病院。
頻繁に入退院する患者さんが多い病院。

「精神科」という言葉だけでは、どんな病院か分かりません。

そのため・・・

「紹介状を書いてもらった先の病院」が、ほぼ自動的に入院先になるので、「精神科はイヤ」とは言えない、という場合が多いと思います。

(2)摂食障害の入院って、何するの?

これ、謎ですよねー。

ケガの手術なら、

・手術前の検査
・手術
・手術後のリハビリ
・退院

といった「流れ」が大体イメージできることと思います。

でも、「摂食障害の入院って、何するの?」とかなり漠然としているかと思います。

では、実際の摂食障害入院では、何をしていたのか?

私個人の入院経験なので、すべての摂食障害の入院が同じとは思いませんが、よくあるパターンだと思います。

朝起きて、
朝食食べて
なんとなく午前中が過ぎて
昼食が運ばれてきて、
午後は、家族の面会があって
夕方、入浴。
そして、夕飯。
消灯。。。

はい、終わり。

そんな感じでした。

「何、やっているの?」と思われそうですが・・・

拒食の入院は、1番やることは「食べて体重を増やすこと」です。

だから、「食べること」が1番の治療。

以前のブログでも書いていますが、
入院食だけで、体重がほとんど増えませんでした。

だから、「入院食プラス1000キロカロリー」と言い渡されました。

1000キロカロリーを「食べる」ために、凍らせたエンシュア(栄養剤)を毎食の前後に。
さらに、おやつとしてハーゲンダッツ。

これが「義務」であり、「治療」でした。

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摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。 開業11年目、国家資格・公認心理師です。 今回の動画では、摂食障害の入院...

(3)摂食障害の退院は、どういうふうに決まるの?

退院は、ほとんどの場合、主治医の先生が設定した体重に到達した時です。

気持ちではなく、
考え方でもなく、
体重。

それが、多くの場合、摂食障害の入院の現実ではないでしょうか?

私の場合、1ヶ月で退院しましたが・・・
私としては、何がどうなって退院が決まったのか、正直あまり記憶がありません。

母から聞く限り、主治医は渋々・・・という状態で退院許可をもらったようです。

理由は、
兄の結婚式です。

入院中、外出許可を得て、結婚式に出るための服を買いにいきました。
退院した2日後が、兄の結婚式でした。

だから、どーしても間に合わせたい!

母は、そう思ってくれたみたいです。

摂食障害の入院話。
いかがでしたか?

ご存知のこと、経験済みのこと、もしくは全く無知だったこと、いろいろあったかもしれません。

入院に限らず、回復に必要なのは、摂食障害のご本人が「治りたい」と思えるかどうかです。

ご本人様が積極的ではない時こそ、ご家族ができることが実はたくさんあることに気づいてください。

お母様が、今、おうちで出来ること。
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