摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
摂食障害で居続けるのは、「もったいない!」と思っています。
ですが、病気になったことには意味があります。
摂食障害で悩むことにも、価値があります。
今回は、こんなご質問をいただきました。
◆メルマガ読者さんからのご質問◆
中村さんはこの病気が良くなった今、当時のことを振り替えると意味のないことをしていたとか、あんなことに時間を費やして悩んで、貴重な学生時代を無駄にしてしまったと思いますか!?
*ブログでは、一般論と私の経験談の範囲で回答させていただきます。
ご質問をありがとうございます。
悩んで苦しんだ時期は、無駄じゃなかったと思います。
けれど、お金はホントに無駄にしました。
「ムダにした」&「1番高い買い物」は、摂食障害の入院費だと思っています。
今、振り返る摂食障害の意味について、
私自身の気持ち・考えを書いていきます。
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1.「苦しんでよかった」という想い
2.そして、劣等感
3.生き方を変えて、元気になった理由
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1.「苦しんでよかった」という想い
私は、建前でも何でもなく、本心から
「苦しんでよかった」と思っています。
なぜなら・・・
摂食障害という診断を受ける3年前、
胃潰瘍のような状態になりました。
その時すでに、身体も心も悲鳴をあげていたはずです。
でも私は、何も変えることなく、その場しのぎだけで満足していました。
その後、カナダに戻ってから、
不安障害・燃え尽き症候群と言われることもありました。
実際、勉強のし過ぎだったのですが、
心を変えることには、取り組みませんでした。
2005年8月に帰国してからも、
全身不調は、胃腸が悪いからだと決めつけて、
検査ばかり受けていました。
私の心と体は、長年に渡りSOSを発しし続けてくれていたのです。
でも、私がちゃんと取り組むことを避けていました。
そして、摂食障害が5年くらい経過した頃から、
「自分と向き合う」という意味で
主体的に治療に取り組むようになっていきました。
だから、摂食障害という病気だけが
自分と本気で向き合うチャンスをくれたと思うのです。
2.そして、劣等感
苦しんでよかったという想いは変わりません。
けれど、社会人としてのスタートが大幅に遅れました。
塾のアルバイトをしていたのが、
27~28歳。
パン教室を始めたのが29歳。
かつての同級生が
6~7年の社会人経験を経た頃、
私ははじめて、社会に出たのでした。
だから、今も劣等感があります。
働いている年数が少ないことの劣等感。
経験が少ないことの劣等感。
周りが働くのが当然だった時期に、私は病気だけをやっていた劣等感・・・etc.
けれど、
これらの劣等感は、今後一生背負っていくことだと思うのです。
だからこそ、今の仕事を大切に。
1つ1つの仕事を丁寧に。
そんな気持ちがいつもあるのかもしれません。
3.生き方を変えて、元気になった理由
摂食障害が治らず、悩み続けた日々。
その年月は約7年です。
あまりにも治らず
誰にも理解されず
辛かった日々。
私は「生き方と向き合う」ことを
否応なしにやらざる得ませんでした。
がむしゃら人生から
ラクな生き方へ。
私が摂食障害を通して
変えた生き方です。
摂食障害を通して
努力だけでは手に入らないものがあることを知りました。
摂食障害を通して
「普通」が何よりもすごいことだと知りました。
摂食障害が治らない時期、
「特別」にしがみついている自分を痛感しました。
生きていることを全否定してばかりだったけれど、
生きていくしかない現実。
どうせ生きていくのなら
食べたいものを食べて
言いたいことを言って
やりたいことをやって
笑って生きていたい。
そう思うようになったのです。
今のあなたは、目先の食・体重ばかりを変えようと
していませんか?
あなた自身は、どんなふうに生きていきたいですか?