摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
一時的なラク
長期的なラク
どちらがいいのか分かっていても、
摂食障害の毎日がツラくて
「一時的なラク」のほうを選びたくなる時・・・
拒食症・過食症時代の私にもありました。
でも、「一時的なラク」ばかりを選んでいる自分が、治っていかないことも、きっと心のどこかでは知っていたように思います。
メルマガ読者さまからいただきましたご質問をご紹介します。
◆メルマガ読者さんからのご質問◆
食事面でも、ご飯と向き合おうと思い、三食お米を食べることに挑戦しています。
しかし、今までの自分の食の決まりから外れると、
「だめだ。もうこんなに食べちゃったんだから、このまま普段食べられないもの食べちゃえ」
という思いが湧いてきてしまい、そのまま過食へ移行してしまいます。
今までの食べない生活をしていた方が、正直ラクです。
ラクな食生活に逃げたくなってしまいます。
先生もこのような葛藤や思いを経験したことはありますか?
経験したとしたら、どのようにして、自分の気持ちと折り合いをつけていきましたか?
*ブログでは、一般論と私の経験談の範囲で回答させていただきます。
ご質問をありがとうございます。
こうした声は、とてもよくあります。
たとえば、食べる量を10までOKとしていた時に実際は11食べてしまい、すると…
「もういい!」と自暴自棄のようになってしまう。
自暴自棄になると、20,30…100まで食べてしまう、ということですよね?
ここにあるのは、白か黒、0か100の思考なんです。
私自身の過食は、こうした「食のこだわり・ルール」を破った時に起こったというよりも、
イライラ・そわそわが募って、
爆発して
「過食したい!」という衝動に突き動かされてコンビニに走っていたように思います。
私に記憶がないため、一応、母にも「私の過食は、食のこだわり・ルールを破った時に起こったか?」と聞いてみましたが・・・「それは、無い」とハッキリ言われました^^;;
私の場合は、仮に昼を外食してカロリーを摂りすぎた!と思ったら、夜を減らし・・・結果、夜中に空腹すぎて結果的に過食してしまう、ということはあったと思います。
ですが、「ラクな食生活」というのは、私にとって、拒食時代の食生活が当てはまると思います。
今回は、私自身の拒食時代と、摂食障害専門カウンセラーとしてのアドバイスとして書いていきます。
1.ヘルシー過ぎる食生活の反動:菓子パンが止まらない
普段の食生活は、
油なし
砂糖なし
ご飯はごく少量・・・
そんな超ヘルシーを通り越して
ヘルシーすぎる食生活をしていました。
美味しくないものを
「美味しい」と思い込ませて
足りない量を
「これで、充分」と自分に思い込ませて
心のどこかで「少食の自分」に酔いしれていたように思います。
ですが・・・
猛烈に菓子パンがたべたくなる時が襲ってきました。
濃い甘さ
濃い味
濃い食感
それらを欲して欲して、たまらなくなっていきました。
今から思えば、単なる反動だったのですが・・・当時は、「おかしい!」と自分を異常者扱いしていたと思います。
2.食事時間にこだわり過ぎで、太りやすい身体へ
私の社会復帰の第一歩は、塾でのアルバイトでした。
勤務は、夕方4時から9時30分。
自宅を3時過ぎに出ていたので、支度を始めるのが、午後2時半くらいだったと思います。
当時のスケジュールは、
昼前に起床
何も食べずバイトの支度をして
3時すぎに出発
バイトに行って
10時~10時30分に帰宅
そこから夕飯
お風呂
寝る前に、イロイロ食べる
かなり遅い就寝
こんなふうに、食生活も夜に集中していました。
夜食べるから、昼間は食べちゃいけない
バイト前に食べて、お腹痛くなったら困る
夜中に食べるから、朝起きれない・朝食べれない・・・etc.
夜の食事が前提で、1日が回っていました。
それこそが、摂食障害に依存した生活だったと、今なら分かります。
主治医に言われても、
バイト前に「プリン1個でも・・・」と言われても
私は、頑としてうけいれませんでした。
だから、治らなかったのです。。。
3.カロリー計算/レコーディングで、心がさらに苦しくなる
以前、レコーディングダイエットが流行りましたよね。
その流れで、私も食事をすべて記録していた時期があります。
そして、カロリー計算。。。
でも、もっともっと苦しくなりました。
自分が食べたい!よりも
決められたカロリーを優先する生活
過食してものすごい量を食べたのに
それを1つ1つ書き留める苦痛
だから、記録することもカロリー計算することも
やめるしかありませんでした。
・・・
上記には、3つの「こだわり」「失敗談」を書きましたが・・・結局は、妥協していくことで、すこーしずつ納まっていきました。
完ぺきに出来ない自分への妥協
生きたいように生きられない自分への妥協
そんな心への妥協が少しずつ食生活への妥協にも繋がっていきました。
「ちょっとくらい、砂糖を使ってもいいかもしれない」
「今、調理につかう砂糖より、菓子パンのほうがずっと沢山の砂糖が入っているし」
「油もないと、頭が回転しないって言われたし」
「今、1㎏2㎏太るよりも、今の仕事が出来なくなるほうが、もっと困る!」
そんな行ったり来たりしながら、心の葛藤と試行錯誤を何年も繰り返しながら、食生活を変えていきました。
白米を受け入れることも、すごく難しかったですが、ふつーに食べられるようになって、本当に良かったと思っています。
▼ご飯についての疑問は、こちらの動画もご覧くださいね
▼食べ方全体については、こちらの動画がオススメです。