摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
「ごちそうさま~!」
お腹いっぱいになることを喜べて
次の話題に移ることができる状態。
でも、摂食障害に悩むと多くの人が、
「満腹が分からない」
「お腹いっぱいにならない」
「食べたら止まらない」・・・という
フツーに人にとっては当たり前のことが、
深刻な悩みになるようです。
ご質問をご紹介します。
*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。
ずっとお腹がいっぱいにならない感じがします。
夕飯の後とかおやつ食べ始めた時は特に、です。
朝は忙しいから、昼は学校だから、という事で多分あんまりそんな事を感じないんだと思います。
これはどうすればいいのでしょう?
ご質問をありがとうございます。
私も経験済みです^^
食べても食べても
お腹いっぱいにならない状態
食べ終わりの
「終わり」とどうやって迎えたらいいのか
分からない状態
フツーに人にとっては当たり前のこと
でも、摂食障害に悩むと、
全然当たり前じゃなくて、
全然分からなくて
辛くてたまらないんですよね・・・・。
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1.心が満たされない
2.夕飯後に空腹だった私
3.摂食障害の心の治療とは
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1.心が満たされない
栄養面で満たされていないこともありますが・・・
栄養がバッチリでも、お腹いっぱいにならなかったり
カロリーは充分なのに、何も食べた感じがしなかったり
摂食障害カウンセリングではとてもよくある声です。
ざっくり言うなら、
心が満たされていないからです。
心に穴が空いているような
心がソワソワする感じ
いつも居場所がなくて
人の顔色ばかり気になって…
こんな声がとても多いです。
何かを満たそうと必死で頑張ったり
居場所を見つけたくて、転々としたり
自分より他人が優先になっていたり
自分のホントの気持ちが分からなくなっていたり
だから、心の中は、いつも不安がいっぱい。
何をやっても、満たされない。
何かをやってるはずなのに、自分には何もない気がしてしまう。
どうしたら満たされるのか
なんでソワソワするのか
分からない!
分からないと更に焦って
ますます「お腹いっぱいにならない状態」に陥っていませんか?
まずは、深呼吸~~!
深呼吸してから、私の経験談を、お読みください。
2.夕飯後に空腹だった私
コレ、ホントです。
当時、両親と親戚と同居していました。
両親とも上手くいかなかったのですが、
身体の不自由な親戚と、私はかなり折り合いが悪かったのです。
夕飯は、「家族一緒に食べなきゃいけない!」と、
私自身が思い込んでいたので、4人で食べていました。
食べている最中もイライラ
食べているのに、食べていないような感じ
食べ終わりのはずなのに、
「終わり」が分からない
終わったはずなのに、
何故か空腹。。。
夕飯を一通り食べ終わった後に、
再び、私はガサゴソ食べ物を出して、テーブルに並べ
夕飯のやり直しをしていました。
ちゃんと食べたいのに!
楽しく食べたいのに!
手くいかなくて
夕飯後に、また夕飯を食べている自分
そんな自分がイヤでたまりませんでした。
変わっていったのは、ホントたくさんの理由がありました。
何年もかかりました。
両親と体当たりのケンカを、数えきれないほどして、
分かってくれない!と叫び続け
家出行為までして
あらゆる症状を出し
正当な方法ではなかったけれど、
「分かってもらおうとする行動」を、
辞めることはありませんでした。
ケンカ以外にも、
数えきれないほどの話し合いを重ね
快適に過ごせるためのルールを作り
ルールが上手くいかず、
さらにケンカ…
また大荒れ。。。
そんな繰り返しの中、
親戚との同居が終わりになったり、
治療者を転々としていました。
絶対に辞めなかったことの1つが、治療です。
3.摂食障害の心の治療とは
摂食障害は、心の病気です。
このブログでも数えきれないほど書いていますが、
まだまだ浸透しない考え方みたいです。
心の病気だから、
食べ物だけを変えても治りません。
心の病気だから、
きっかけで劇的に回復するものでもありません。
心の病気だから、
自然治癒も期待できません。
だから、治療者(医師・カウンセラー)との出会いが必須なのです。
治るためには、
これまでを見つめ直すこと。
「こんな出来事があった」という表面的な話ではなく、
当時の印象をリアルに語り始めること。
単に話すだけでなく、
ホントは感じていたことを言葉にしたり、
当時、言いたかったけど言えなかった言葉をクチにしたり
その場面を捉えなおしたり、
今から振り返ったときの気持ちを表したり・・・etc.
これは、1回2回のカウンセリングでできることではありません。
⑴カウンセリングという場所で話すことに慣れる期間
⑵信頼関係を築く期間
⑶深い話に入っていく期間
⑷現実の生活に適応し直していく期間
個人差は大きいですが、ザックリ言うと、こんな段階を追っていくのです。
私は、じっくりだから治るを大切にしています。