過食になるって怖いことですよね。私は拒食も過食も経験していますが、「拒食から過食が始まったらどうしよう!?」という不安と恐怖は、はかりしれないものがありました(涙)。
摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
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拒食症だけの方は、「過食になるのがコワイ」と思っている方が多いですが…
お母様方は「過食になってくれたほうがラクなのに」と相反する気持ちを抱いている場合が多いです。
私は両方経験しているので、拒食/過食のどちらがラクか?なんて言えるものではない、と思っています。
拒食はフラフラ、エネルギー不足でツライし、過食は詰め込む自分が醜く思えてイヤでたまらなかったです。
どちらにも共通しているのが「体重への不安」ではないでしょうか?
摂食障害は分かりづらい(分かってもらえにくい)病気だからこそ、図解しつつ解説していきます!
今回は体重変化をグラフで示してみました。
【拒食から過食】体重は自然に落ち着く…と思っていませんか?
一般的に、摂食障害の情報では、
・体重はある程度まで増えたら、自然に止まる(上げどまり、がある)
・身体が満たされれば、食欲は収まる
などと言われます。
しかし、摂食障害の克服経験者であり、専門カウンセラーとして何人もの卒業クライアント様を輩出してきた立場からすれば、こうした「一般的な考え方」には賛成できません。
◆一般的な考え方の体重変化(*私が賛成できない考え方)
普通体型から、拒食になって体重が減少。
過食が始まって体重増加しても、以前とほぼ同じ体重のところまで減って、その後安定する…
と、上記のグラフのような体重変化になるものだと思い込んでいませんか?
では、下のグラフでいう「緑の部分」の体重変化は、どうして起こるのでしょうか。。。
自然に体重が減って、自然に安定するのでしょうか?
私は賛成できません。
体重がそんなに簡単なものなら、誰も悩まないです。
少なくとも私は、体重がどんどん増えても過食は止まらなかったですし、食べるのが辞められない自分に「そのうち止まる」と病院で言われて、ますます辛くなりました。
体重が増えて「ふつうの体型」になった時こそ、うつ状態になっていきました。
【拒食から過食】体重が上下を繰り返す人の特徴
実は、このパターンはよくあります。
体重の激しい上下を何年にもわたり繰り返すパターンです。
入退院を繰り返す場合も、こうした体重の上下を繰り返している方が多いようです。
拒食になる
↓
キケン体重になる
↓
入院
↓
入院中のみ無理やり食べる
↓
退院
↓
以前と同じ制限した食事/超低カロリー食
↓
ふたたび、キケン体重
↓
再入院
という、「体重を増やすためだけの入院」を繰り返してしまうのです。
もしくは、入院ではなくても
減量
↓
反動がくる
↓
過食
↓
体重増加
↓
ヤバイ!
↓
ふたたび、減量
という繰り返しで数十キロの単位で、体重が変動している方もいるようです。
入院の有無にかかわらず、
・なぜ痩せにこだわるのか
・痩せなくては…という気持ちの背景は
・ホントに治るとはどういうことか
といった事柄を整理し、根本的な問題ときちんと向き合っていかない限り、やはりずっと繰り返してしまうようです。
【拒食から過食】体重が増えたままになってしまう場合
図解では、体重が増えたまま安定するように描いてしまいましたが…
実際は、体重が増え続ける方もいらっしゃいます。
体重が一般的な女子より、はるかに多いにも関わらず、
・太っていてもいい
・人は見た目じゃない
というように「太った自分を肯定してしまう方」に多いようです。
太っている自分がイヤとクチでは言いながらも、過食する自分を心のどこかで肯定している方も多い印象です。
・ツライのだから、食べても仕方がない
・ストレス発散は過食しかない
・過食しないと、やっていられない
といった「過食する自分」を肯定している限り、やはり過食は辞められないでしょう。
過食症をホントに治したい場合、過食を肯定するのはNGです。
【拒食から過食】体重まとめ
体重がどう変化していくかは、結局のところ、心の問題とどのように向き合ったか…だと思います。
・拒食から過食になってもラクにはならない
・過食の自然治癒はない
・過食が続けば、当然体重は増えていく(自然に止まるものではない)
だからこそ、きちんと向き合って治すことが何よりも大切なのではないでしょうか。
向き合うためにも正しい知識が大切です!
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