「過食のはじまりときっかけ」:摂食障害専門カウンセラーの視点から探る

拒食症から過食がはじまった…と思っていましたが、実は、幼少期から「過食」があったことを思い出しました。

こんにちは。
摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
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拒食症で大学病院に入院し、退院して間もなく過食がはじまりました。
その後、過食嘔吐にもなっていきました。

しかし…
思い返してみると、実は小学生の頃から「過食」があったのでした。。。

「過食」のきっかけ:小学生時代の不登校

小学生時代といっても小学校4年生に限定されますし、特に欠席が多かったのは2学期ですが…

その頃、学校でいじめられ、両親からも登校を強制され、ホントに辛かったです(この時期の両親との軋轢が、私の摂食障害の1番大きな原因だと考えています)。

欠席するか否かを決めるまで、毎朝、母とバトルでしたが…
一旦欠席と決まれば、あとはじーっと家の中にいるだけで全く外出しない日々でした。

同級生に会うのがコワイ
何か言われたらどうしよう

そんな気持ちでした。

そして家で何をやっていたのか…というと

TVをぼーっと見ながら、ひたすら食べる

でした。

心の寂しさを食べることで埋めていた…と今なら思いますが、小学校4年生の私にはそんな考えもなく、ひたすら食べていました。

ずーっと食べて、お昼になったらお昼ごはんを食べて、午後にはさらにおやつも食べて、夕飯も食べる。

太らないはずがないですよね。。。
この時期、かなり太って二重顎にもなり、華奢な小学生が多い中、自分の体型が恥ずかしかったです。

太ったことでさらにいじめられる…という悪循環にもなりました。

過食症と診断される前から、実は「過食」は始まっている

上記の話は、小学生の時の過食なので、あまり一般的ではないかもしれません。

しかし、心のほうで何かがあると「食べる」に移行してしまう傾向があると、その後にも過食症を発症しやすいのではないか、と考えます。

実際、過去10年、さまざまな過食症の方のカウンセリングを行っていますが…

・実は、小学生の頃から食べるのが止まらなかった
・実は、隠れ食いしていた
・実は、家族に内緒で…

という話は、かなりカウンセリングが進んでから語られることが多いです。

小学生でも習い事など忙しいスケジュールで生活してきた方が多いですが、親子共々いそがしいと、「過食」があかるみに出ないまま目の前のイベント(受験、大会、発表会…etc.)をこなすことで、精いっぱいになっていたのかもしれません。

過食のきっかけ、回復のきっかけ

過食のきっかけは、分かりづらい場合が多いです。私たちは、毎日何ら化を食べていますし、時に多く食べたり、イレギュラーな時間に食べたりするわけですから。

しかし、

・心のモヤモヤで、よくわからない内に食べてしまう
・いつの間にか、食べる量がエスカレートしてしまう
・食べるのが止まらない

という状態は、「過食症のはじまり」と言えるかもしれません。

同時に「過食症かも!?」と気づいたこと自体、「回復のきっかけ」にもなり得るのですから、落ち込み過ぎず冷静に家族で話し合っていきましょう。

家族だけで抱え込んでも、ケンカばかり続くことも多いですから、専門家に相談されることをお薦めします。

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