拒食症克服のきっかけ:食べられるようになった理由とは?

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です(プロフィール)。

国家資格・公認心理師をもつ唯一の摂食障害専門カウンセラーです。

摂食障害が回復するきっかけは何?
治った人は、どんなきっかけがあったの?
きっかけは、どう見つけていくの?

そんな摂食障害に悩むご本人様とお母様にむけて、今回のブログはお届けします。

ただし、、、摂食障害は、きっかけ1つで、V字回復する病気ではありません。

でも、私自身の摂食障害を振り返って考えてみると、小さな小さなきっかけが、いろーーんな場面であったように思います。

当時は、それがきかっけだと気付いていませんでした。
また「治るのが怖い」と思っていた頃は、回復するきっかけだと分かっていても、それを認めたくない気持ちもありました.

悪化したきっかけも多々あるのですが、今回は、一応「少しは回復につながったかもしれないきっかけ」を取り上げます。

症状だけではなく、「就職活動」「働き方」にもとても悩んできました。
そうした悩みが、ますます過食を悪化させることもたくさんありました。

そのため、働き方について少しでも上向きになったきっかけも、同様に記載します。

摂食障害の回復:きっかけ一覧表です(笑)

◆拒食時代のきっかけ
・自分の身体を見てゾッとした夜
・入院(←回復したわけではないよ)
・過食症の人の話でゾッとした理由
・過食になったきっかけ(コレ1つじゃないですが)

◆過食・過食嘔吐
・「あと5kgはいける!」という言葉
・友達と一緒にケーキを食べた話
・ぽっちゃり時代の楽しかった思い出(高校時代)

◆働き方
・「私より働いているじゃん」という友人コメント
・パンが褒められた話

今回は、特に拒食症から食べられるようになったきっかけについて、取り上げます。

拒食症の身体を見てゾッとした夜


最低体重を記録した頃の話です。
お風呂に入る前に、自分の体を鏡で見ました。

いつも見ていたことです。
でも、その時も見ていました。

そして、ゾッとしたのです。

横から見た時、上半身があって、お尻があって、足があるっていう順番ですよね。
普通は、丸いはずのお尻が、その時へこんでいたんです。

丸みを帯びているはずの女性の体が、

ガサガサ
ギスギス
へこんでいたのです。

それがすごくショックだったんです。

食べることなんて嫌だ
食べていたくない
何で食べなければいけないの???

ずっと、そんなことばかり言ってきましたが、なんか自分の体が消えてなくなってしまいそうで、そんな恐怖を覚えたのです。

決して、その身体を見た時に急に食べられるようになったわけではありません。
けれど、それはとても衝撃的だったので、私の体重減少はそこで完全にストップしました。

その後、その時の最低体重を一度も下回ったことはありません。

この経験から、「『ホントにヤバイ!』と思えば、体重減少は止まる!」というのが持論になりました。

拒食からの体重回復の理由は、「過食になってしまったから」。

拒食から順調に体重が回復したのではなく・・・
過食になった結果、イヤでも体重がどんどん増えてしまいました。

全然、順調な回復ではありませんし、全然健康的に食べれるようになったわけではありません。

また、過食症になったと言っても、普段はかなり制限した食事で、過食衝動が起こった時だけバン!とたくさん食べるという繰り返しでした。

胃腸にも
心にも
全然いい状態ではありませんでした。

けれど、厳格なあのストイックに制限した食事だけだった時の食事よりは、全体的な食べる量は増えていったのかと思います。

私が拒食から過食になったきかっけ

他のきっかけ同様、コレ1つが原因ではありません。でも、過食症になることを恐れていた最中に、言われていた言葉があります。

拒食症だけの時、過食症になったらどうしようという恐怖がとても大きかったです。

でも、その頃周りから言われていた言葉があります。

「あなたは過食症にはならないから」

「過食には絶対ならないから、大丈夫!」

「過食なんて出来ないから」

繰り返し、繰り返し、言われていました。
大学病院の主治医からも、家族からも。

生まれて初めて過食衝動が襲ってきた時、こうした言葉がとてもとても蘇ってきました。

私は、決して負けず嫌いな性格だと思ってませんが、最初から出来ないと決めつけられることが、とてもイヤでした。

実際に出来るか・出来ないかではなく、何かを開始する前から出来る・出来ないを決めつけられるということがとても気に障るのです。

「『出来ない』と言われたんだから、やってやる!」

過食が始まった時、 そんな気持ちでした。
実際、食べ始めると本当に止まらなくなって、過食症というものが自分の身に起こるんだということが、ますます怖くなりました。

拒食症のお嬢様に困っているお母様へ

「うちの子は、過食にならない」

「過食なんて、できるはずがない」

「こんなに何も食べないんだったら、過食になった方がいい」

「過食になった方が、体が楽なんじゃないの?」

「ちょっとぐらいぽっちゃりしたっていい」

こんなふうに、どうか言わないでください。

どちらが楽とか、どちらが簡単とか、どちらが治りやすいとか、全然そういう話ではありません。

過食は過食で大変です。
そして、過食から過食嘔吐になって、もっと大変です。
体ももっと大変です。

どっちがいいとか、どっちが早いとか、そういうこと考えるよりもまずご家族でできることを一緒に見つけていきましょう!

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