新年度、あたらしい環境になれば摂食障害が治ると思っていませんか?
摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
まもなく、新年度ですねー。
新しい環境、新しい友達でワクワクしする結果はあると思います。
もちろん充分楽しんでいただくことが大切だと思いますが、新学期があっても環境が変わってもなかなか拒食・過食が回復しない方や悪化してしまう方が、実は多いです。
そのため、今回は新年度を迎える前に気をつけたいことをお届けいたします。
摂食障害のまま新生活を始める方へ
摂食障害が治っていないまま進学・就職をする方は少なくありません(カウンセラーとしては、賛成できませんが)。
新生活を始めると決めたなら、以下のことを特に意識していただければと思います。
・家族に症状を隠さない
・まわりの友人・同期と同じ生活を目指さない
・体重管理・お金管理
・忙しくてても、治療を継続する
・楽しいふりをしない…etc.
新しい環境でつかれるのは当然です。だからこそ、症状を隠さないことが大切だと思っています。
・「また過食したの?」と家族からがっかりされる
・治っていない自分に自己嫌悪になる
・過食をやめたいのに辞められなくてイライラする…etc.
というご相談は多いです。
ですから、ご家族こそ、今できることに目を向けてお嬢様の回復段階に合わせたサポートが大切になります。
摂食障害のまま一人暮らしを始める方へ。
新しい学校・仕事だけではなく、初めて実家から離れてひとり暮らしを始める方もいらっしゃいますが、、、
摂食障害のまま、ひとり暮らしをするのは、命のキケンを伴う場合がありますので、本当に慎重に決断する必要があります。
ひとり暮らしを決断してしまった場合には、以下のことを特に注意してほしいと思っています。
・無理しない(自炊も学校/仕事も)
・ツライと思ったら家族にスグ連絡
・1日1回は、家族にLINEなどでも連絡(安否確認のため)
すでに年度末ですが…ひとり暮らしを開始前に話し合っておきたいことは
・ひとり暮らし撤退基準を決めておく(症状の頻度、体重、気持ちなど)
・お金の管理について(過食代と食費を区別する、支払い方法を決める、管理する…etc.)
・通院を続ける方法(遠方になる場合)
など、事前準備もとても大切です。
よくありがちなのが「無理だったら帰ってきていいよ」というご家族の言葉ですが…
摂食障害を発症する前から「無理ばかりしている生き方」のため、自分から「もう無理」という声を挙げるのは非常に難しいです(それが出来れるようになることが、回復の1つですが)。
ですから、
・家族からハッキリと「もう、ひとり暮らしは終わりにしよう」と伝える
・(そのためにも)ひとり暮らし撤退基準をあらかじめ決めておく
ことが大切だと思います。
回復に1番大切な事は家族のコミニケーション。
イマドキの新生活では、
・LINEですぐつながる
・SNSが気になって仕方がない…etc.
ということが高校入学前からよくあります。
摂食障害のお嬢様にとってSNSの弊害は大きいと言えますが、すべてを禁止することはできません。
そのため、ご家族は、
・家族で過ごす時間を増やす(お出かけではなく、家で過ごす時間です)
・摂食障害の治り方について本気で考え・話し合う
・食事量ではなく、体型や生活リズムに変化がないか見ておく
ことが大切です。
本音でぶつかる家族のコミュニケーションが大切ですから(新年度に関わらず)、ぜひ新しい生活を応援しつつも、家族のコミュニケーションを見直していきましょう。
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