拒食症・低体重の頃ならぜったい食べなかったもの。いわしの揚げ焼きをつくりました^^
国家資格・公認心理師の摂食障害専門カウンセラー、中村綾子です。
今回は、特にご家族に向けて、低体重と拒食症の危険性についてお話しさせていただきます。
見た目の元気さに隠された、拒食症の危険性
「まだ元気に動いているから大丈夫」
「痩せているけど、学校にも行けているし…」
このように考えていらっしゃるご家族の方も多いのではないでしょうか。
しかし、拒食症は命にかかわる重大な病気です。
早期発見・早期治療が非常に重要となります。
低体重の基準値について
「低体重」とは、摂食障害をあまりご存知のない方にとっては、聞きなれない言葉かもしれません。
「低体重」とは「ていたいじゅう」と読みます。
体重が少なすぎて、心身ともにリスクがある状態を指します。
低体重の判断基準は以下の通りです:
– BMI 17.5以下が低体重の目安
– 具体例:身長157cmの場合、43.1kg以下が低体重に該当
きっとこのブログ記事をお読みの方の多くは、「43.1kgなんて…」と驚くことと思います。
それくらい低体重は身近なものなのです。
重要:体重だけでは判断できないリスク
体重が少ない低体重だけではなく、以下の要素が1つでも含まれれば、さらにリスクは増します。
1. 過活動
2. 無月経
3. 過剰な水分摂取または水分の極端な制限
4. 偏った食事内容や頻度…etc.
一般的に過活動は、何時間も歩きまわるなど「運動」をイメージされる方が多いと思いますが、
拒食症の過活動は「食べる量に対しての過剰な活動」です。
そのため、通常より少ない食事量で、通常の社会生活(学校や仕事)を行っている時点で、すでに過活動に該当すると考えましょう。
ちなみに過活動も勘違いされやすい概念ですが、カロリー消費以上に心の不安が原因として考えられます。
拒食症治療:何を優先すればいいの?
拒食症は心の病気です。
しかし、上記のような低体重の場合は、まず体重の回復を最優先にする必要があります。
これは命を守る上で、非常に重要です。
心理的なカウンセリングにも体力が必要です。
当オフィスでは「心の体力」と呼んでいますが、「心の体力」は「身体の体力」に伴って身についていくと考えます。
「身体の体力」は、ある程度までは体重に比例します。
ですから、拒食症のご本人様のカウンセリングは、
体重の回復
↓
身体の体力の回復
↓
心の体力の回復
↓
カウンセリング開始
という順番をオススメしています。
お嬢様の回復途中こそ、お母様からカウンセリングを開始されることをオススメしていますし、回復への1番の近道です。
*全国各地にお住まいの方からお申込みをいただいています。
*小学校低学年から20代のお嬢様を持つお母様が、カウンセリングを受講されています。