摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
摂食障害の最中は、いろんな言葉に傷つきますよねー。
言われたくないことも
言われるとイヤなことも
親しい関係であっても
時に「自称・専門家」という人であっても
やっぱり経験者にしか分からないことは沢山あります。
私は、拒食症・過食症の克服経験者というだけではなく、摂食障害専門カウンセリング歴12年という経験を踏まえて、
・経験者としての視点
・カウンセラーとしての視点
をあわせて、カウンセリングをご提供しています。
今回はメルマガ読者様からのご質問に回答します。
⇒拒食症・過食症に関するご質問がある方は摂食障害メルマガからお寄せください。
■ご質問
配偶者には、摂食障害(吐かない過食)と打ち明けていて健康的な料理を作ってくれて一緒に闘ってくれてはいます。しかし時に昔の写真を見て「この頃のあなたやせてるね。」と自分に言ってくる事があり気持ちが落ちてしまいます。カウンセリングを受けながら徐々に制限していた食事も摂取するよう前向きになれてきたのに、向き合うのは間違いだったのかなと自分や配偶者にイライラしてしまいます。こういう時の心の持ち方、落ち着き方、意見の言い方教えて下さい。いつも動画拝見しています、励み活力になっています、ありがとうございます。
(1)家族には本音で話そう
どんなに近い関係でも、自分の気持ちは言わないと伝わりません。
イヤなことはイヤと言えていますか?
今回のご質問の中では「『この頃のあなたやせてるね。』と自分に言ってくる事があり気持ちが落ちてしまう」ということですが…
そんなこと言われて落ち込んだ
あの言葉が嫌だった
なんで、わざわざそんなこと言うの!?
といった気持ちが沸いたのではないでしょうか?
(あくまで文面からの《推測》ですが)
こうした気持ちをそのまんま、伝えましょう。
言わなきゃ分からないですから。
(2)摂食障害の心理:「察してほしい」「分かって欲しい」
心のどこかで、言わなくても分かってくれるはず…と期待していませんか?
こうした心理は、どちらかというと過食症より拒食症の方に多いのですが…
・こんなに辛いことを分かってくれない
・傷ついているのに気づいてくれない
・だから食べられない(or 食べるのをやめられない)のに…
と「無言」で「症状」で訴えてしまっていませんでしたか?
摂食障害を抱えているご自身は、長期間抱えている気持ちかもしれません。
しかし、家族であっても「理解がむつかしい複雑な心境」が摂食障害なのです。
ですから、
言葉にしたり
図解したり
手振り身振りで表現したり
いろんな方法をつかって、「今の気持ち」を伝えると同時に、
なぜ、「今の気持ち」が食べること/治ることにつながるのか(orつながらないのか)も、説明していきましょう。
家族への説明は、何十回も必要になります。
そのためにも、自分で自分のココロを理解し、説明できるようになることが先決です。
(3)摂食障害の治り方:向き合い方、大丈夫?
今回のご質問文の中で気がかりだった言葉を取り上げます。
「カウンセリングを受けながら徐々に制限していた食事も摂取するよう前向きになれてきたのに、向き合うのは間違いだったのかな」
この場合の「向き合う」とは?
文面からの《推測》にすぎませんが…
時折見かける方のパターンを挙げさせていただくと…
「食事を頑張ることが、向き合うことだと《勘違い》してる」
という方が、少なからずいらっしゃいます。
たしかに、健康的な食事を規則正しく食べられるようになることは大事なことです。
でも、摂食障害は【心の病気】です。
今回のご質問者さまが、どのようなカウンセリングを受けてどのような向き合い方をしているかは分かりかねますが…
心の病気と向きあうとは…
・過去を洗い出す
・原因を見つける
・原因の解決改善につくす
という流れだと摂食障害専門カウンセラーとしては考えています。
こちらのブログ記事でご紹介している、(1)~(5)の「流れ」も参考にしてみてください。
【拒食症・過食症】治りたいけど、何をしたらイイのか分かりません