摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
食欲が止まらない時
無気力になる時
治りたくない気持ちが強くなる時
焦って「今スグ治る方法」ばかりをネット検索していませんか?
「今スグ治る方法」という安易なものを求めると、実は悪化してしまうかもしれません。
やはり、大切なのは摂食障害の原因について考えることです。
食欲が止まらない原因は?
無気力になる原因は?
治りたくない原因は?
こうした問いかけ、摂食障害の回復のために、大切にしていますか?
摂食障害と無気力:原因を考える手順
上記の中から「無気力」を例に解説します。
無気力になる原因は?
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やる気が沸かないから
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やる気が沸かない原因は?
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太った自分が嫌でたまらないから
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太った自分が嫌でたまらない原因(理由)は?
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小学生の時太っていることで、いじめられたから
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「小学生の時」と「●歳の今」が、つながる理由は?
こんなふうに、どんどん遡って深掘りしていきます。多くの場合、「小学生の時と●歳の今が、つながる理由」のところで、止まってしまうのではないでしょうか。
「小学生の時」と「●歳の今」が、つながる理由が分からない時こそ、大事なタイミングです。
こうした「未消化の事柄」こそ、ずっと引きずって摂食障害の回復を妨げてしまうからです。
摂食障害:過去の捉え直し
「未消化の事柄」が見つかった時こそ、【捉え直し】に取り組みましょう。
「小学生の時、太っていることで、いじめられた」という事柄を、様々な方向から見直すのです。
・その場面、思い出してみて
・言葉にできそう?
・なんて言われた?
・言われた時、どうしたの?(泣いた、笑ってごまかした…etc.)
・その日、どんなふうに過ごしたか覚えてる?
・家族には言えた?
・家族の反応は?
・翌朝は?
これらは一気にやるものではありませんが、様々な問いかけが大切になります。
カウンセリングで行う場合は、クライアント様の様子を伺いながら、すこーーーしずつ、上記のような問いかけを続けていきます。
わざわざ思い出し作業ですから、心に負荷がかかります。
でも、必要な「回復の道のり」です。
カウンセリングでは、問いかけを繰り返し、クライアント様自身が、全体を俯瞰して見たり、腑に落ちたりするところを目指します。
非常に長いプロセスですが…
摂食障害は、その場しのぎでは回復しないこと
向き合うことの必要性を実感していただければ、と思っています。
「捉え直し」について動画でもまとめています。
【動画教材】摂食障害「過去の捉え直し」をする方法
*動画「捉え直し」を受講していただいた方からは、動画の中の図解がわかりやすいと好評です。