摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
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こちらで理解できた範囲での回答になりますので、すべての状況を把握できていないことをあらかじめご了承ください。
他のブログ記事同様、アドバイスを取り入れる際にはすべて自己責任でお願い致します。
◆ご質問◆
ガリガリの拒食時よりも、標準体型(158cm 48kg)になり、周りのからは「今のほうがいい、元気になったね」や「理想的な体型、筋肉が美しい」等言われます。
しかし、私は、小学生くらいからガリガリな程可愛い、綺麗、素敵、と思っていて、その価値観を変えられません。
改善するための生活習慣や考え方、等教えて頂きたいです。
こういう気持ちって、ありますよねー。
私も、体重が回復してく時、友達に相談したら「痩せているより、女らしいふっくらした体型のほうが好き」と言われ、なんだか腑に落ちなかったです。。。
ここで考えてほしいこと2つと、私自身の気持ちの変化をお届けします!
ガリガリに痩せていることが可愛い、という気持ち
これは、向き合うことが大切な気持ちです。
ガリガリに痩せているほうが可愛い。
小学生の頃から「ガリガリなほど可愛い」という価値観だったということなので・・・
・小学生の時、何か思い当たることはありますか?
・思春期を迎えることは、どう思いましたか?
・まわりの子がふくらしていく姿は、どんな思いでみていましたか?
・「大人の女性」は、どんなイメージを持っていましたか?
・「痩せ」のメリットは、実体験として何がありますか?
「今の考え方」を変えるには、
「当時」を振り返ることが大切です。
「当時」の自分は、一体何をどう感じていたのでしょうか?
具体的なシーンを思い出してみたり、
誰かの言葉を思い出してみたり、
最初は嫌なことばかり浮かぶかもしれませんが。。。
ひとり時間をわざわざ確保して、穏やか~~~な気持ちで、ゆったりと取り組んでみることをオススメします^^
普通になることは、嫌ですか?
周りの人たちから「今のほうがいい」と言われても、なかなか受け入れられない心。
私も経験済みです。
でも、ホントに受け入れられないのは、体型の話ではないのかもしれません。
周りの人たちと同じになること。
どう感じていますか?
もしかしたら「一緒にされたくない」と感じていないでしょうか?
ご質問をくださった方に当てはまるかどうかわかりませんが・・・
摂食障害に悩む方の多くに、矛盾した2つの考えに苦しんでいることが見受けられます。
普通になりたい
でも、普通になりたくない。
一緒に過ごしたい
でも、一緒にされたくない。
目立ちたくない
でも、目立っていたい。
いかがでしょうか?
摂食障害に悩んでいなくても、多少は、誰もが矛盾した考えは持っているものです。
でも、その相反する2つの考えが、極端で強力だった場合、あなた自身がとても苦しい思いをするのではないでしょうか?
「自分」って何なんだろう?
「自分」ってどう生きていきたいんだろう?
体型だけではない、「自分」という存在。
そんな問いかけこそ、ご自身と向き合うチャンスなのです^^
私自身の回復。「太ってもいい」ではなく、諦めるしかなかった話。
上記の通り、
私も「痩せていること」に大きな価値を見出していました。
当時は、心のどこかで、太っている人を見下していたようにも思います。
でも、だんだん、自分の体重増加が止まらなくなり、自分も「周りから見下されていくのか・・・」と思い始めるとさらに怖くなりました。
怖くなると、さらに自暴自棄になり、過食が悪化。。。。
超・悪循環でした。
よくある勘違いですが・・・
摂食障害の回復中に「太ってもいい」と思えるようになるとか、
「太ってもいい」と思うことが必要、という話を見聞きしますが・・・
私は、間違いだと思っています!
「太ってもいい」と思い続けて、無限に太り続けることが、決して健康的ではないからです。
では、「太ってもいい」という気持ちにならず、どう回復したか?
それは、諦めです。
自分への諦め。
きっと多くの摂食障害の方と同じように、私も自分のどこかに優越感を見出すことで「自分」を保っていたのだと思います。
それが勉強だったり
英語だったり、
体型だったり、
その時々で、カタチだけを変えていましたが、
実際、根本は同じだったのです。
「優越感を見出す何か」がないと、自分が自分ではなくなってしまう。
だから、いざ働こう!と思った時、その考え方がさらに私を苦しめました。
「優越感を見出せる仕事」でないと、いけないわけですから^^;;
それら全てを諦めたのです。
この時期が、就職活動に全敗したこと・完全休養をしたことと重なります。
何もしなくていい
しばらく家にいたら?
私より先に、母が本心からそう言ってくれたからこそ、私は心から休養が出来ました。
そして、誰からも「すごい!」と言われなくてもいい。
すごい人ではなくても、何も出来なくても、家に居ていいと言ってくれる家族がいる。
本当にはじめて、そう思えたのです。
理想の体型でいることの諦めは、
自分の優越感を抱き続けていきていく人生への諦めでもありました。
体型についての考え方を変えるよりも、やはり「生き方」への考え方を変えていくのです!
私にとっては、完全休養できたことが「生き方」を変えた大きなきっかけでした!