摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
拒食・過食の症状を問わず、カウンセリング場面でとてもよくいただく質問を取り上げます。
摂食障害が治って、幸せですか?
生きるのが、楽しいですか?
私は、必ずこうお答えしています。
「はい!治って良かったと思っています!」
さらに、付け加えます。
「365日、毎日が100%幸せか?っていったら、そうではないかもしれない。
でも、全体の平均値が上がったというか、摂食障害の頃より断然、生きるのがラクになったと思うよ!」
摂食障害が治って幸せだからこそ、あなたにも「治る」を実感してほしいのです。
生きるのがの楽しい!と思えるからこそ、あなたにも、「楽しい!」を取り戻してほしいのです。
私が摂食障害だった日々は、とてもとても辛かったです。
食べよう!と思っても、胃が痛くなったり。
食べなきゃ!と思っても、急に手が止まったり。
「分かってほしい!」と心療内科・精神科を受診しても、『安心』はどこにもありませんでした。
「入院すれば、ちゃんと話を聞いてもらえるのかも・・・」という淡い期待もことごとく外れました。
体重が戻っても、心は治らず。
生理が回復しても、心は追いつかず。
大学院に復学しても、気力も体力もイマイチのまま。
就職活動が本格化すれば、無職だった時期を追求されてしまう・・・。
回復までの道のりは、決して一直線ではありませんでした。
「間違った治療」
「有害とも思える治療」
そんな治療にも、数多く出会ってきました。
摂食障害の回復途中には、こんな想いもありました。
「ずっとガリガリの低体重でいたほうが、何もやらなくていいのに」
「食べれるようにならなければ、太ったことで悩まないのに」
「体重がふつうだから、『治った』と思われてしまう」・・・etc.
回復してきたことに、後悔したり。
回復してきた自分を、恨んだり。
いろんな行ったり来たりがありました。
何度も立ち止まり
何度も行き詰り
何度も絶望を感じ
何度も自暴自棄になり
何度も「自分は治らない人なんだ・・・」と思い・・・
7年もの間、これらの感情が数え切れないほど湧き上がってきたのです。
でも、「自分の生き方」を考え続けることで、ラクになれる方法を見つけていきました。
がむしゃら人生からの卒業。
努力だけを求める生き方への疑問。
雇われない生き方・・・etc.
摂食障害の回復は、体重だけをみたら、嬉しいことでは無いかもしれません。
けれど、体重が戻ることで、「ふつうの友人関係」が戻り、「ふつうの食事」が楽しめるようになるのです。
その上で、じっくり、ゆっくり、あなた自身で「生き方と向き合う」ことが出来るのではないでしょうか?
向き合うことで手に入れた喜びの声を、じっくり読んでいただければと思います。